2012年10月30日
消費税トラブルの傾向と対策
消費税トラブルの傾向と対策 熊王征秀 著

<税率引き上げが話題ですが・・・>
消費税といえば、今最も注目を集めている税金ではないでしょうか?
平成26年4月以降は8%へ、平成27年10月以降は10%への税率引き上げが予定されていますね。
一定の経済条件を満たさなければ変更されない事になっていますが、引き上げは既定路線のように思えます。
<経済への影響>
消費税は物品の本体価格に上乗せして商品の総額(税込価格)を構成しますので、消費者からすれば全品目の一律値上げと同じ事です。インフレの時のような感覚なのでしょうか。しかし、インフレであれば、給料賃金など消費者の所得金額も増加しますが、今回それは望めません。消費者の懐が苦しくなりますので、その分買い控えなど消費マインドが低下し、不況が深刻化するのではないかと懸念されます。
<価格競争への影響>
商売では、価格競争は避けて通れません。一定の付加価値の有る場合を除き、お客様は少しでも安い方を選ぶのが一般的でしょう。そんな中で、今回の消費税増税が価格競争にどのように影響するのか、これも心配の種です。
全ての事業者が同じ条件ですので、競争への直接的な影響は理論的には無いはずです。しかし、上記のように不況となり物が売れなくなれば、価格競争は一層厳しくなります。売上高を確保するため値下げに走り、結果的に増税分を販売価額に転嫁しきれないという事態を招くのではないか心配です。
<悪い事ばかりではないはずですが・・・>
大所高所からみれば、消費税増税は悪い面ばかりではなく、国の発展のために必要だという事は承知しています。・・・が、自分の担当するお客様のご商売を考えると、どうしても近視眼的に悪い影響ばかりが気になってしまいます。
<本書について>
また本書とは関係ない前置きを長々と書いてしまいました。すみません。さて、本書についてです。「消費税トラブルの傾向と対策」とても良い本です。やさしい文書でありながら、論理的な解説文でとても読みやすいです。かゆい所に手が届く内容で、仕事上何度も読み直して使っています。ただし、初心者向けではありません。一定の消費税の知識や経理マンとしての実務経験が無いと内容を理解するのは難しいかもしれません。
なお、この本自体は平成23年11月出版ですので、上記の消費税率引き上げの話は出てきません。また経済や経営への消費税の影響について記述されたものではなく、消費税計算における各種取り扱いについて書かれたテクニカルな本です。
<ご注意>
今回は消費税の税法改正のお話になりました。上記のお話は、決まっている事、決まっていない事、予想、推測等が混在した文章になっています。お仕事や実務上で具体的な対応をお考えの方は、法令等を確認し、慎重に対応していただくようお願いします。
(日本税理士連合会より会員へ配布 書店でも一般販売されています)


<税率引き上げが話題ですが・・・>
消費税といえば、今最も注目を集めている税金ではないでしょうか?
平成26年4月以降は8%へ、平成27年10月以降は10%への税率引き上げが予定されていますね。
一定の経済条件を満たさなければ変更されない事になっていますが、引き上げは既定路線のように思えます。
<経済への影響>
消費税は物品の本体価格に上乗せして商品の総額(税込価格)を構成しますので、消費者からすれば全品目の一律値上げと同じ事です。インフレの時のような感覚なのでしょうか。しかし、インフレであれば、給料賃金など消費者の所得金額も増加しますが、今回それは望めません。消費者の懐が苦しくなりますので、その分買い控えなど消費マインドが低下し、不況が深刻化するのではないかと懸念されます。
<価格競争への影響>
商売では、価格競争は避けて通れません。一定の付加価値の有る場合を除き、お客様は少しでも安い方を選ぶのが一般的でしょう。そんな中で、今回の消費税増税が価格競争にどのように影響するのか、これも心配の種です。
全ての事業者が同じ条件ですので、競争への直接的な影響は理論的には無いはずです。しかし、上記のように不況となり物が売れなくなれば、価格競争は一層厳しくなります。売上高を確保するため値下げに走り、結果的に増税分を販売価額に転嫁しきれないという事態を招くのではないか心配です。
<悪い事ばかりではないはずですが・・・>
大所高所からみれば、消費税増税は悪い面ばかりではなく、国の発展のために必要だという事は承知しています。・・・が、自分の担当するお客様のご商売を考えると、どうしても近視眼的に悪い影響ばかりが気になってしまいます。
<本書について>
また本書とは関係ない前置きを長々と書いてしまいました。すみません。さて、本書についてです。「消費税トラブルの傾向と対策」とても良い本です。やさしい文書でありながら、論理的な解説文でとても読みやすいです。かゆい所に手が届く内容で、仕事上何度も読み直して使っています。ただし、初心者向けではありません。一定の消費税の知識や経理マンとしての実務経験が無いと内容を理解するのは難しいかもしれません。
なお、この本自体は平成23年11月出版ですので、上記の消費税率引き上げの話は出てきません。また経済や経営への消費税の影響について記述されたものではなく、消費税計算における各種取り扱いについて書かれたテクニカルな本です。
<ご注意>
今回は消費税の税法改正のお話になりました。上記のお話は、決まっている事、決まっていない事、予想、推測等が混在した文章になっています。お仕事や実務上で具体的な対応をお考えの方は、法令等を確認し、慎重に対応していただくようお願いします。
(日本税理士連合会より会員へ配布 書店でも一般販売されています)

2012年10月26日
会社が黒字になるしくみ
会社が黒字になるしくみ 坂口孝則 著

<商売の種>
「商売の種」について考えた事がありますか?「その仕事はどういう仕組みで利潤を産むのか?」という商売の基本構造の事です。「安く仕入れて高く売る」物品販売の仕事であれサービス提供であれ、これが基本ですからきっと皆さんの仕事もこれに当てはまるでしょう。でも、安く仕入れて高く売ることができるのは何故でしょうか?
<なぜ価格差が生じるのか?>
物品やサービスには価格差が存在するから「安く仕入れて高く売る」が成り立つのですが、では、どうして価格差が存在するのでしょうか?本書によれば、価格差が生じる要因は大きく分けて以下の3つです。
①場所の違い・・・・その商品を必要とする場所にそれが無く、他所にはあれば、安く仕入れて高く売ることができる。(スキー場の食事や野球場のビールが高値でも売れるのはこのためですね。)
②時間の違い・・・・その商品を必要とする時にそれが無く、他の時にはあれば、安く仕入れて高く売ることができる。(住宅ローンなどが典型例ですが、季節や時流に関連する商売もあります)
③機会の違い・・・・一定の条件に当てはまる人には必要であるが、それ以外の人には利用し難いものであれば、低く仕入れて高く売ることができる。(サラリーマンの労働力等がこれに当たります。労働者は自分では「働く場」を持っていないため、会社や工場で働いてお金に変えます。工場の特殊な原材料等も同じですね。)
当たり前すぎて普段あまり考えない事ですが、新事業の展開や起業を考えた時、そのビジネスモデルを冷静に考えるための参考になると思います。この「価格差」の大小・将来の継続性・他社に真似できるか等を考えると、そのビジネスの優位性・将来性も見えてくるのではないでしょうか。
<本書について>
この本は、上記のような「商売の基本」を分解し、噛み砕いて解説している本で「稼ぎ方」「お金」「新たな商売」「商売のウラ」に分かれています。上記のお話は「稼ぎ方」の章で書かれていた内容ですが、「新たな商売」の章では無料化ビジネスについての記述があり、こちらも分かりやすく、面白く読むことが出来ました。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)


<商売の種>
「商売の種」について考えた事がありますか?「その仕事はどういう仕組みで利潤を産むのか?」という商売の基本構造の事です。「安く仕入れて高く売る」物品販売の仕事であれサービス提供であれ、これが基本ですからきっと皆さんの仕事もこれに当てはまるでしょう。でも、安く仕入れて高く売ることができるのは何故でしょうか?
<なぜ価格差が生じるのか?>
物品やサービスには価格差が存在するから「安く仕入れて高く売る」が成り立つのですが、では、どうして価格差が存在するのでしょうか?本書によれば、価格差が生じる要因は大きく分けて以下の3つです。
①場所の違い・・・・その商品を必要とする場所にそれが無く、他所にはあれば、安く仕入れて高く売ることができる。(スキー場の食事や野球場のビールが高値でも売れるのはこのためですね。)
②時間の違い・・・・その商品を必要とする時にそれが無く、他の時にはあれば、安く仕入れて高く売ることができる。(住宅ローンなどが典型例ですが、季節や時流に関連する商売もあります)
③機会の違い・・・・一定の条件に当てはまる人には必要であるが、それ以外の人には利用し難いものであれば、低く仕入れて高く売ることができる。(サラリーマンの労働力等がこれに当たります。労働者は自分では「働く場」を持っていないため、会社や工場で働いてお金に変えます。工場の特殊な原材料等も同じですね。)
当たり前すぎて普段あまり考えない事ですが、新事業の展開や起業を考えた時、そのビジネスモデルを冷静に考えるための参考になると思います。この「価格差」の大小・将来の継続性・他社に真似できるか等を考えると、そのビジネスの優位性・将来性も見えてくるのではないでしょうか。
<本書について>
この本は、上記のような「商売の基本」を分解し、噛み砕いて解説している本で「稼ぎ方」「お金」「新たな商売」「商売のウラ」に分かれています。上記のお話は「稼ぎ方」の章で書かれていた内容ですが、「新たな商売」の章では無料化ビジネスについての記述があり、こちらも分かりやすく、面白く読むことが出来ました。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

タグ :商売の基本
2012年10月23日
企業継続力
企業継続力
小松田勝 著

<当初のこだわり>
新たに会社を設立したり、事業を始められる方は、ビジネスプランや新たな事業への思い入れが大きく、どなたも本当に熱意をもって準備を進めます。お店や事務所の内装や、お金の回し方、従業員のルール、そこまでしなくともと言うくらい細部にまでこだわります。
しかし、これが長続きする方は意外と少ないのです。特に私が担当する「経理」の部分は、直接的に売上げや接客と結びつきが薄い部分ですので、一番初めに崩れだす傾向にあります。
<崩れだすルール>
当初、この預金口座はこういう使い方をして、レジの合計はと手元現金はこうやって合わせて、○○の場合は手書きでも良いので記録を付けて・・・と経理上のお約束をいくつかします。当初は打ち合わせどおりしっかり対応して下さるのですが、1年程経つと「今月はちょっとできなかったよ・・・時間が無くてさ・・・」「少し混じっちゃったけど・・・ごめんね・・・」となり、やがて当初の約束はどこへやらという状況に変わっていきます。
できるだけシンプルにお願いしているつもりですが、当方としても一定の法則に従った入出金記録や、取引記録の明細がなければ、帳簿にできません。
<経理だけではなく・・・>
このようになった時、大抵は経理だけが崩れているのではありません。当初こだわり抜いた接客ルール、従業員の就業ルール、場合によってはお店の内装だって一部崩れはじめています。無駄な部分が削ぎ落とされて、より合理的な方法に変わっていくなら良いのですが、どちらかというと慣れと惰性が原因であるようです。せっかく当初意識した「こだわりのお店」「特別のサービス」もいつの間にか「普通のお店」「ありきたりのサービス」になってしまっています。
<いつまで経っても変わらない人>
反対に、私のお客様で当初のまま何年経っても全く変わらない方も居ます。経理だけでなく、私との話し方、接し方まで当初から殆ど変わりません。たぶん商売で関係する他の方々とも同じでしょう。こういう方々はご商売も手堅い実績を保ち続けます。どんどん伸びているというよりは、常に高い位置に留まって落ちてこないというイメージです。やはり「継続は力なり」ですね。
<本書の内容>
さて、ここまで本書と関係ない話をずっと書いてしまいました(すみません)が、以下本書の内容です。企業継続というとBCPと事業承継が想像されますが、本書はいずれの本でもありません。
企業の繁栄を維持していく(Going Concarn)ために何が必要かを主題とした本で、以下3点について解説しています。
①地に足のついた企業理念を徹底する。
②2代目3代目の社長を人物本位でしっかり選ぶ。
③社員育成をしっかり行う。
個人的には、少し違和感を覚える内容でした。特に②の次期社長の選定は、中小企業の場合「人物本位」だけでは選べません。創業者の財産である「会社の財産」を引継ぎ、「会社の債務」を引き受ける事ができる人物の中から選ばなければならないという制約条件が付くからです。・・・この話は長くなるので、別の機会にお話しますね。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

小松田勝 著

<当初のこだわり>
新たに会社を設立したり、事業を始められる方は、ビジネスプランや新たな事業への思い入れが大きく、どなたも本当に熱意をもって準備を進めます。お店や事務所の内装や、お金の回し方、従業員のルール、そこまでしなくともと言うくらい細部にまでこだわります。
しかし、これが長続きする方は意外と少ないのです。特に私が担当する「経理」の部分は、直接的に売上げや接客と結びつきが薄い部分ですので、一番初めに崩れだす傾向にあります。
<崩れだすルール>
当初、この預金口座はこういう使い方をして、レジの合計はと手元現金はこうやって合わせて、○○の場合は手書きでも良いので記録を付けて・・・と経理上のお約束をいくつかします。当初は打ち合わせどおりしっかり対応して下さるのですが、1年程経つと「今月はちょっとできなかったよ・・・時間が無くてさ・・・」「少し混じっちゃったけど・・・ごめんね・・・」となり、やがて当初の約束はどこへやらという状況に変わっていきます。
できるだけシンプルにお願いしているつもりですが、当方としても一定の法則に従った入出金記録や、取引記録の明細がなければ、帳簿にできません。
<経理だけではなく・・・>
このようになった時、大抵は経理だけが崩れているのではありません。当初こだわり抜いた接客ルール、従業員の就業ルール、場合によってはお店の内装だって一部崩れはじめています。無駄な部分が削ぎ落とされて、より合理的な方法に変わっていくなら良いのですが、どちらかというと慣れと惰性が原因であるようです。せっかく当初意識した「こだわりのお店」「特別のサービス」もいつの間にか「普通のお店」「ありきたりのサービス」になってしまっています。
<いつまで経っても変わらない人>
反対に、私のお客様で当初のまま何年経っても全く変わらない方も居ます。経理だけでなく、私との話し方、接し方まで当初から殆ど変わりません。たぶん商売で関係する他の方々とも同じでしょう。こういう方々はご商売も手堅い実績を保ち続けます。どんどん伸びているというよりは、常に高い位置に留まって落ちてこないというイメージです。やはり「継続は力なり」ですね。
<本書の内容>
さて、ここまで本書と関係ない話をずっと書いてしまいました(すみません)が、以下本書の内容です。企業継続というとBCPと事業承継が想像されますが、本書はいずれの本でもありません。
企業の繁栄を維持していく(Going Concarn)ために何が必要かを主題とした本で、以下3点について解説しています。
①地に足のついた企業理念を徹底する。
②2代目3代目の社長を人物本位でしっかり選ぶ。
③社員育成をしっかり行う。
個人的には、少し違和感を覚える内容でした。特に②の次期社長の選定は、中小企業の場合「人物本位」だけでは選べません。創業者の財産である「会社の財産」を引継ぎ、「会社の債務」を引き受ける事ができる人物の中から選ばなければならないという制約条件が付くからです。・・・この話は長くなるので、別の機会にお話しますね。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

タグ :企業継続ゴーイング・コンサーン
2012年10月19日
ソーシャルメディアマーケター美咲
ソーシャルメディアマーケター美咲
池田紀行 著

<ソーシャルメディアを活用したマーケティング>
このブログの第1回投稿記事で「ソーシャルマーケティング」を採り上げましたが、今回のテーマは「ソーシャルメディアマーケティング」です。「メディア」の4文字が付いただけですが、内容は完全に別物です。今回のお話は、平たく言えば「広告媒体として、Facebookやツイッター等を利用する事」です。
<本書の内容>
本書は、食品産業に勤務していた美咲が「広告業」に興味を抱き、ネット系広告代理店「アドレボ」へ転職。若手社員の拓也と組んで、クライアントからの仕事に対応していく物語です。取り組む課題は以下のとおりです。
①ソーシャルメディアを利用して知名度を上げる。
②ソーシャルメディアを利用してオンラインショップへの流入を増やす。
③フェイスブックでファンを囲い込む。
④ソーシャルメディアマーケティングの成果を明確に測定したい。
<ソーシャルメディアマーケティングの本質>
ソーシャルメディアマーケティングは、顧客や一般の方に企業や商品に関連した話題を提供し、Facebookやツイッターで自由に議論したり、情報交換する場を提供する事により、企業イメージの向上や商品の認知度を上げようとする試みです。
その本質はインターネットを利用した「消費者の口コミ」であり、一定の費用を掛ければそれに見合った成果が上がるというものではありません。また「口コミ」の方向性を企業の都合でコントロールするという事は基本的にはできません。悪くすると商品の負の情報ばかりが伝わっていくという可能性もあります。
<ソーシャルメディアのマーケティングへの利用>
ダイレクトに知名度を上げたり、利用客を増やすためには不向きな広告処手法であり、商品・企業イメージの緩やかな向上のため、長期的視点で側面支援という活用法が実情に合ったところでしょう。 従って、売上げを○%アップさせるとか、購入率を○%以上にするといった目標はそぐわないものです。
また、ページビューやフォロワー数を目標にするという考え方は、そのメディアがどの程度利用されているかを知る指標には成り得ますが、その事と本来の目的(売上げや利益、企業イメージの向上)との因果関係は希薄です。ページビューやフォロワー数ばかりを気にすると「手段の目的化」という本末転倒を引き起こしかねません。
<初心者向けですが本質を示す良い本です>
内容的には、極めて初歩的で、IT業界や広告業界の方からみるとお遊びの域なのかもしれません。
しかし、私のような初心者には「ソーシャルメディア」の特徴を整理するためには程よい本でした。
実は私もFacebookをまだ始めていません。私は「個人事業主」ですので、利用するなら仕事で活用したいのです。しかし、ホームページと違って、具体的にどのように利用すべきかうまく整理できないのです。
ネット上で人と繋がるという仕組みは分かりますが、私の場合、誰と繋がればよいのか?既存のお客様なのか?潜在的ニーズを持った見込み客なのか?仕事のパートナーと成り得る別分野の専門家の方なのか?・・・・少なくとも学生時代の同級生や昔の職場の仲間では無いと思うのです。
ここ1年程悶々としていたのですが、本書を読んではっきり分かりました。一定の事柄に興味を持った方々がインターネット上の特定のサイトに集い、意見交換を行う場なのですね。小規模事業主の新規顧客獲得ツールとしては活用しづらいかもしれません。
(Amazon.comにて購入)

池田紀行 著

<ソーシャルメディアを活用したマーケティング>
このブログの第1回投稿記事で「ソーシャルマーケティング」を採り上げましたが、今回のテーマは「ソーシャルメディアマーケティング」です。「メディア」の4文字が付いただけですが、内容は完全に別物です。今回のお話は、平たく言えば「広告媒体として、Facebookやツイッター等を利用する事」です。
<本書の内容>
本書は、食品産業に勤務していた美咲が「広告業」に興味を抱き、ネット系広告代理店「アドレボ」へ転職。若手社員の拓也と組んで、クライアントからの仕事に対応していく物語です。取り組む課題は以下のとおりです。
①ソーシャルメディアを利用して知名度を上げる。
②ソーシャルメディアを利用してオンラインショップへの流入を増やす。
③フェイスブックでファンを囲い込む。
④ソーシャルメディアマーケティングの成果を明確に測定したい。
<ソーシャルメディアマーケティングの本質>
ソーシャルメディアマーケティングは、顧客や一般の方に企業や商品に関連した話題を提供し、Facebookやツイッターで自由に議論したり、情報交換する場を提供する事により、企業イメージの向上や商品の認知度を上げようとする試みです。
その本質はインターネットを利用した「消費者の口コミ」であり、一定の費用を掛ければそれに見合った成果が上がるというものではありません。また「口コミ」の方向性を企業の都合でコントロールするという事は基本的にはできません。悪くすると商品の負の情報ばかりが伝わっていくという可能性もあります。
<ソーシャルメディアのマーケティングへの利用>
ダイレクトに知名度を上げたり、利用客を増やすためには不向きな広告処手法であり、商品・企業イメージの緩やかな向上のため、長期的視点で側面支援という活用法が実情に合ったところでしょう。 従って、売上げを○%アップさせるとか、購入率を○%以上にするといった目標はそぐわないものです。
また、ページビューやフォロワー数を目標にするという考え方は、そのメディアがどの程度利用されているかを知る指標には成り得ますが、その事と本来の目的(売上げや利益、企業イメージの向上)との因果関係は希薄です。ページビューやフォロワー数ばかりを気にすると「手段の目的化」という本末転倒を引き起こしかねません。
<初心者向けですが本質を示す良い本です>
内容的には、極めて初歩的で、IT業界や広告業界の方からみるとお遊びの域なのかもしれません。
しかし、私のような初心者には「ソーシャルメディア」の特徴を整理するためには程よい本でした。
実は私もFacebookをまだ始めていません。私は「個人事業主」ですので、利用するなら仕事で活用したいのです。しかし、ホームページと違って、具体的にどのように利用すべきかうまく整理できないのです。
ネット上で人と繋がるという仕組みは分かりますが、私の場合、誰と繋がればよいのか?既存のお客様なのか?潜在的ニーズを持った見込み客なのか?仕事のパートナーと成り得る別分野の専門家の方なのか?・・・・少なくとも学生時代の同級生や昔の職場の仲間では無いと思うのです。
ここ1年程悶々としていたのですが、本書を読んではっきり分かりました。一定の事柄に興味を持った方々がインターネット上の特定のサイトに集い、意見交換を行う場なのですね。小規模事業主の新規顧客獲得ツールとしては活用しづらいかもしれません。
(Amazon.comにて購入)

2012年10月16日
だから、僕らはこの働き方を選んだ
だから、僕らはこの働き方を選んだ
~東京R不動産のフリーエージェント・スタイル~
馬場正尊・林厚見・吉里裕也 著

<東京R不動産>
東京R不動産は、不動産物件紹介のウェブサイトです。建築美や空間にこだわりのある物件を専門に扱い、月間300万ページビューを誇る人気サイトです。ネット上での紹介だけでなく、顧客の現地への案内や紹介物件の掘り起こし等も行いますので、いわゆるネットビジネスではなく、ネットでの集客をキーに仲介業務を行う不動産屋さんです。
→東京R不動産
<仕事の理念と働き方>
東京R不動産では、「こだわりの空間を増殖させる」という理念をキーに集まった人たちがフリーエージェント・スタイルで働いています。従業員という形ではなく、個人事業主の集合体に近いかもしれません。仕事への携わり方、他の仕事との兼業は自由で、各人は東京R不動産での仕事の成果に応じた報酬を受け取る仕組みを採っています。
具体的にはどうやって仕事量や報酬配分をするのか、大変疑問だったのですが、紹介物件探しから賃貸(又は売買)契約締結の一連の仕事を不動産物件ごとに各個人が担当するようです。その物件が成約すればその仲介料のうち一定額をその担当者が受け取ります。複数名で担当すれば、その貢献度に応じて複数名で分配します。各人は担当する物件の数で、仕事量もコントロールできます。上手く考えられた仕組みです。
<自由と安定>
東京R不動産では「自由」や各人の「個」を大切にします。同時に「きちんと稼げる事」や「こだわりをもった空間」という理念も大切にします。仲間として働くメンバーを十分に厳選した上でフリーエージェントスタイルで働いてもらう事により、これらのバランスを保つことに成功しています。
一般的な会社員に比べ、自己の裁量や仕事への自由度は非常に大きい反面、生活の安定などには不安があるのではないかと思いますが、彼らは「安定的に給料がもらえる会社に頼りきって生活する事の方がリスクが大きい、本当の安定とは自分自身が価値を生み出す力を持った人である事だ」と考えています。
自分の運命の手綱は、会社や他人に任せるのではなく、自分で握りたい。私もそうありたいと思います。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

~東京R不動産のフリーエージェント・スタイル~
馬場正尊・林厚見・吉里裕也 著

<東京R不動産>
東京R不動産は、不動産物件紹介のウェブサイトです。建築美や空間にこだわりのある物件を専門に扱い、月間300万ページビューを誇る人気サイトです。ネット上での紹介だけでなく、顧客の現地への案内や紹介物件の掘り起こし等も行いますので、いわゆるネットビジネスではなく、ネットでの集客をキーに仲介業務を行う不動産屋さんです。
→東京R不動産
<仕事の理念と働き方>
東京R不動産では、「こだわりの空間を増殖させる」という理念をキーに集まった人たちがフリーエージェント・スタイルで働いています。従業員という形ではなく、個人事業主の集合体に近いかもしれません。仕事への携わり方、他の仕事との兼業は自由で、各人は東京R不動産での仕事の成果に応じた報酬を受け取る仕組みを採っています。
具体的にはどうやって仕事量や報酬配分をするのか、大変疑問だったのですが、紹介物件探しから賃貸(又は売買)契約締結の一連の仕事を不動産物件ごとに各個人が担当するようです。その物件が成約すればその仲介料のうち一定額をその担当者が受け取ります。複数名で担当すれば、その貢献度に応じて複数名で分配します。各人は担当する物件の数で、仕事量もコントロールできます。上手く考えられた仕組みです。
<自由と安定>
東京R不動産では「自由」や各人の「個」を大切にします。同時に「きちんと稼げる事」や「こだわりをもった空間」という理念も大切にします。仲間として働くメンバーを十分に厳選した上でフリーエージェントスタイルで働いてもらう事により、これらのバランスを保つことに成功しています。
一般的な会社員に比べ、自己の裁量や仕事への自由度は非常に大きい反面、生活の安定などには不安があるのではないかと思いますが、彼らは「安定的に給料がもらえる会社に頼りきって生活する事の方がリスクが大きい、本当の安定とは自分自身が価値を生み出す力を持った人である事だ」と考えています。
自分の運命の手綱は、会社や他人に任せるのではなく、自分で握りたい。私もそうありたいと思います。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

2012年10月12日
トライブ ~新しい組織の未来形~
トライブ ~新しい組織の未来形~
セス・ゴーティン 著 勝間和代 訳

<トライブ>
トライブとは、同一の「目的」や「興味」を持った人と人が緩やかに繋がっている集団を指します。「目的」や「興味」をもって「活動」し、一定の事柄を推進したり探求しする点で単なる「群集」とは異なります。また規律や報酬、地位などが存在しない点で会社のような組織とも違います。
<具体的には>
抽象的で、具体的なイメージが掴み難いのですが、SNS等を媒介として「一定の目的」を持って積極的に活動する(SNS上での議論や提案を含む)グループを想定すると理解し易いかもしれません。
集団へ参加する動機は、金銭的な報酬や地位の向上ではありません。その集団から何かを強要されることもありません。彼等を動かしているのは同一の「目的」や「興味」であり、場合によってはコミュニケーションから生じる「集団」への帰属願望です。
<映画にも登場?>
踊る大捜査線 The Movie Ⅱ「レインボーブリッジを閉鎖せよ」、織田裕二さん主演の人気TVドラマの映画版に登場する、犯人の組織がこれだったのではないかと思います。特定のリーダーは存在せず、ネットを介して「目的」と「情報」のみを共有、自分の意思による自由参加で各自の意思で自由に行動するというこれまでに無い犯人の組織体に、上位下達の官僚組織である警視庁が振り回されるお話です。
でも、織田裕二さんの最後のセリフは「リーダーが優秀なら(旧式の)組織も悪くない」だったと記憶しています・・・・
ネット上の百科事典「ウィキベディア」の運営やオープンソースのOS「Linax」の開発なども、この「トライブ」の考え方に近いのではないでしょうか。
<現在の収入や地位を脅かされる事なく活動できる>
トライブでは、参加するもしないも自由ですし、複数のトライブに参加することも可能です。人々は現在の自分の仕事や社会的地位に関係なく自由に参加し活動することができます。ここがミソで本書が推すところです。
つまり、人々は会社を退職したり、現在の仕事を廃業することなく、他の組織体「トライブ」に参加し自分の「目的」「興味」に合った活動を行い、知的満足度や仲間への帰属願望を満たすことができるのです。
<実社会の経済活動には不向きか?>
ただし、実社会における経済活動や商売にこの「トライブ」を適用することは少々難しいのではないかと思います。
参加自由・途中退場・途中参加自由・リーダーの明確な定めや意思決定の規則もない組織では、「利益の配分」「損失の負担」や「責任やリスクの負担」が難しいからです。
あくまでネット上のコミュニュケーションや研究に向いた組織体のあり方ではないでしょうか。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

セス・ゴーティン 著 勝間和代 訳

<トライブ>
トライブとは、同一の「目的」や「興味」を持った人と人が緩やかに繋がっている集団を指します。「目的」や「興味」をもって「活動」し、一定の事柄を推進したり探求しする点で単なる「群集」とは異なります。また規律や報酬、地位などが存在しない点で会社のような組織とも違います。
<具体的には>
抽象的で、具体的なイメージが掴み難いのですが、SNS等を媒介として「一定の目的」を持って積極的に活動する(SNS上での議論や提案を含む)グループを想定すると理解し易いかもしれません。
集団へ参加する動機は、金銭的な報酬や地位の向上ではありません。その集団から何かを強要されることもありません。彼等を動かしているのは同一の「目的」や「興味」であり、場合によってはコミュニケーションから生じる「集団」への帰属願望です。
<映画にも登場?>
踊る大捜査線 The Movie Ⅱ「レインボーブリッジを閉鎖せよ」、織田裕二さん主演の人気TVドラマの映画版に登場する、犯人の組織がこれだったのではないかと思います。特定のリーダーは存在せず、ネットを介して「目的」と「情報」のみを共有、自分の意思による自由参加で各自の意思で自由に行動するというこれまでに無い犯人の組織体に、上位下達の官僚組織である警視庁が振り回されるお話です。
でも、織田裕二さんの最後のセリフは「リーダーが優秀なら(旧式の)組織も悪くない」だったと記憶しています・・・・
ネット上の百科事典「ウィキベディア」の運営やオープンソースのOS「Linax」の開発なども、この「トライブ」の考え方に近いのではないでしょうか。
<現在の収入や地位を脅かされる事なく活動できる>
トライブでは、参加するもしないも自由ですし、複数のトライブに参加することも可能です。人々は現在の自分の仕事や社会的地位に関係なく自由に参加し活動することができます。ここがミソで本書が推すところです。
つまり、人々は会社を退職したり、現在の仕事を廃業することなく、他の組織体「トライブ」に参加し自分の「目的」「興味」に合った活動を行い、知的満足度や仲間への帰属願望を満たすことができるのです。
<実社会の経済活動には不向きか?>
ただし、実社会における経済活動や商売にこの「トライブ」を適用することは少々難しいのではないかと思います。
参加自由・途中退場・途中参加自由・リーダーの明確な定めや意思決定の規則もない組織では、「利益の配分」「損失の負担」や「責任やリスクの負担」が難しいからです。
あくまでネット上のコミュニュケーションや研究に向いた組織体のあり方ではないでしょうか。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

2012年10月09日
クラウド知的仕事術
クラウド知的仕事術
牛山恭範 著

<クラウドを活用した仕事術>
本書はクラウドコンピューティングの本質的な事を論じた書物ではなく、スマートフォンやタブレットPCで各種クラウドサービスを利用することで、ビジネスにどのように活かす事ができるか、実務的なノウハウを解説した本です。
<クラウドとは>
クラウドとは、雲を指します。クラウドコンピューティングとは、手元のコンピューター機器の性能に頼らず、インターネットを介して、webの向こう側にあるサーバーのハードディスク・ストレージにデータを保存したり、ソフトウエア自体を手元のパソコンで動かすのではなく、webの向こう側のサーバー内で動かし、インターネットを介して、結果のみを手元のパソコンに表示させる仕組みの総称です。
・・・私はITの専門家ではありませんので、正確な説明はできませんが、素人的に平たく解釈すると、まあこんなところでしょう。
<クラウドの利点>
クラウドを利用する利点は幾つもありますが、現時点で一般的なビジネスマンが恩恵にあずかるのは次の2点でしょう。
①特定のPCがなくてもデータへのアクセスが可能。
~手元に特定のPCが無くても、インターネットに接続できる環境さえあれば、どこでもいつでも自分が保存しておいた資料を見たり編集したりすることができます。
②災害や事故に強い
手元のPCが破損したり、自宅や事務所が火災に遭っても、データは守られます。(そこには無いのですから当然ですね)新しいPCを手に入れれば、元通りデータへのアクセスが可能です。
<クラウドのデメリット>
現在のところ、トラブルの話は聞いていませんが、個人的には以下の2点がどうしても気になります。
①情報漏えい・流出
インターネットを介してデータのやりとりをするため、どうしても情報漏えい・流出の懸念は避けて通れません。
また、データをサーバー上の保管庫に預けているのですから、自分の知らない所で誰かがデータを見ているのでは?という心配も拭いきれません。
②アクセス遮断
何らかの理由・トラブルで、サーバー上の保管庫にアクセスできなくなってしまったら・・・これまでの仕事の蓄積や資料を全て失う羽目に会います。恐怖ですね。
<スマートフォンの普及がもたらすもの>
私も比較的最近スマートフォンの利用者となりました。いつもPCの前で仕事をしている身なので、スマートフォンなど不要だと思っていましたが、予想以上に快適なツールです。特に擬似人工知能Siriと音声認識エンジンが優れており、決算書や申告書を作りながら、会計法規や税法を確認するのにとても便利です。
スマホに向かって質問すると、税法や経理の専門用語でも間違う事無く音声認識し、webで検索してくれるのです。ちょっとビックリですね。優秀な税理士を助手に持ったも同然です。・・・・というか私はもう要らないのでは・・・?
また、メールを音声で入力できるので、フリック入力に不慣れな私でも、外出中にどんどんメールを打てます。ただし、他人から見るとスマホに向かってぼそぼそ話している挙動不審なオジサンなのかもしれません。
(静岡市立呉服町図書館所蔵)

牛山恭範 著

<クラウドを活用した仕事術>
本書はクラウドコンピューティングの本質的な事を論じた書物ではなく、スマートフォンやタブレットPCで各種クラウドサービスを利用することで、ビジネスにどのように活かす事ができるか、実務的なノウハウを解説した本です。
<クラウドとは>
クラウドとは、雲を指します。クラウドコンピューティングとは、手元のコンピューター機器の性能に頼らず、インターネットを介して、webの向こう側にあるサーバーのハードディスク・ストレージにデータを保存したり、ソフトウエア自体を手元のパソコンで動かすのではなく、webの向こう側のサーバー内で動かし、インターネットを介して、結果のみを手元のパソコンに表示させる仕組みの総称です。
・・・私はITの専門家ではありませんので、正確な説明はできませんが、素人的に平たく解釈すると、まあこんなところでしょう。
<クラウドの利点>
クラウドを利用する利点は幾つもありますが、現時点で一般的なビジネスマンが恩恵にあずかるのは次の2点でしょう。
①特定のPCがなくてもデータへのアクセスが可能。
~手元に特定のPCが無くても、インターネットに接続できる環境さえあれば、どこでもいつでも自分が保存しておいた資料を見たり編集したりすることができます。
②災害や事故に強い
手元のPCが破損したり、自宅や事務所が火災に遭っても、データは守られます。(そこには無いのですから当然ですね)新しいPCを手に入れれば、元通りデータへのアクセスが可能です。
<クラウドのデメリット>
現在のところ、トラブルの話は聞いていませんが、個人的には以下の2点がどうしても気になります。
①情報漏えい・流出
インターネットを介してデータのやりとりをするため、どうしても情報漏えい・流出の懸念は避けて通れません。
また、データをサーバー上の保管庫に預けているのですから、自分の知らない所で誰かがデータを見ているのでは?という心配も拭いきれません。
②アクセス遮断
何らかの理由・トラブルで、サーバー上の保管庫にアクセスできなくなってしまったら・・・これまでの仕事の蓄積や資料を全て失う羽目に会います。恐怖ですね。
<スマートフォンの普及がもたらすもの>
私も比較的最近スマートフォンの利用者となりました。いつもPCの前で仕事をしている身なので、スマートフォンなど不要だと思っていましたが、予想以上に快適なツールです。特に擬似人工知能Siriと音声認識エンジンが優れており、決算書や申告書を作りながら、会計法規や税法を確認するのにとても便利です。
スマホに向かって質問すると、税法や経理の専門用語でも間違う事無く音声認識し、webで検索してくれるのです。ちょっとビックリですね。優秀な税理士を助手に持ったも同然です。・・・・というか私はもう要らないのでは・・・?
また、メールを音声で入力できるので、フリック入力に不慣れな私でも、外出中にどんどんメールを打てます。ただし、他人から見るとスマホに向かってぼそぼそ話している挙動不審なオジサンなのかもしれません。
(静岡市立呉服町図書館所蔵)

2012年10月05日
在庫が減る!利益が上がる!会社が変わる!
在庫が減る!利益が上がる!会社が変わる!
村上悟 著

<TOCによる生産管理の解説本>
本書は工場等の生産管理・在庫コントロールをメインに解説した本です。従来の伝統的な原価計算に頼らず、新たな理論TOC(制約条件の理論)を基にしています。TOCはエリヤフ・ゴールドラッド博士により提唱された理論で、博士の著書「ザ・ゴール」により世界的に知られるようになりました。4~5年前、日本でもベストセラーになりましたね。
「部分最適」「全体最適」などという言葉も当時流行ったように記憶しています。
<TOC理論>
TOC理論は、企業の目標達成を妨げる「制約条件」に注目し、企業業績を改善しようとするものです。
博士は「工場の生産性はボトルネック工程の能力以上は絶対に向上しない」という点に着目し、以下の5つのステップにより改善を行うことを提案しています。
①企業収益を制限しているポイントを発見し、「制約条件」を明確にする。
②「制約条件」によりボトルネックとなっている工程・プロセスを、現在の条件下で最も効率良くフル稼働させる作戦を実行する。
③上記②実現のために全社を挙げてサポートを行う。
④「制約条件」の改善に努め、ボトルネックの許容量を高める。
⑤「制約条件」の変化を常に監視し、継続的に改善を進める。
<具体的には>
もう少し具体的に表現するなら以下のようになるでしょう。
①ボトルネックの発見
工場で、原材料→第1工程→第2工程→第3工程→出荷というプロセスがあると仮定します。この中で、第2工程のある工作機械が旧型で、作業スピードが遅かったとします。
②③ボトルネックを改善
このケースでは第1部門、第3部門の作業スピードをいくら上げても、出荷量は増えません。そこで、第1部門、第3部門の作業スピードを落としてでも第2部門の工作機械をフル稼働させらえる状況を作り出す事に最優先で取り組みます。
④「制約条件」を解消
もし投資を行うなら、第2部門の工作機械の更新へ最優先で充当すべきでしょう。
⑤PDCAサイクル
そして、新型工作機械を第2工程て投入した後は、別の部署が新たなボトルネックとなるはずですので、これを常に監視し、改善していく必要があります。
<スルー・プット会計>
上記ボトルネックを発見・解消し、全体の流れをスムーズにしようとする試みを管理面・会計面からサポートするために考案されたのが「スルー・プット会計」です。
従来の伝統的な工業簿記・原価計算では、ボトルネックの発見やリードタイム、工程間の待ち時間、過剰在庫、納期管理といったものが反映できません。それどころか、固定費となっている間接費を材料消費高等の一定の基準により各工程へ無理に配賦するため、算出された原価が実勢を反映せずこれを基に生産管理の改善策を行うと誤った方向に行動しかねません。
そこで、スルー・プット会計では、(T)スループット (I)在庫と投資 (OE)業務費用 の3区分で経理を行い状況判断に役立てようというものです。
勿論、管理用の会計であって、財務諸表の作成等とは別物です。
<予備知識が必要かも>
本書前半は工場生産性改善の物語仕立て、後半が理論解説となっています。工場を舞台としているため、「リードタイム」「タッチタイム」「セル方式」「カンバン方式」「ロット」「バッファーサイズ」「有効稼動時間」等専門用語が多く登場します。工場生産に携わった経験のある方、もしくは工業簿記や原価計算の経験のある方でないと、内容を把握するのにちょっと苦労するかもしれません。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

村上悟 著

<TOCによる生産管理の解説本>
本書は工場等の生産管理・在庫コントロールをメインに解説した本です。従来の伝統的な原価計算に頼らず、新たな理論TOC(制約条件の理論)を基にしています。TOCはエリヤフ・ゴールドラッド博士により提唱された理論で、博士の著書「ザ・ゴール」により世界的に知られるようになりました。4~5年前、日本でもベストセラーになりましたね。
「部分最適」「全体最適」などという言葉も当時流行ったように記憶しています。
<TOC理論>
TOC理論は、企業の目標達成を妨げる「制約条件」に注目し、企業業績を改善しようとするものです。
博士は「工場の生産性はボトルネック工程の能力以上は絶対に向上しない」という点に着目し、以下の5つのステップにより改善を行うことを提案しています。
①企業収益を制限しているポイントを発見し、「制約条件」を明確にする。
②「制約条件」によりボトルネックとなっている工程・プロセスを、現在の条件下で最も効率良くフル稼働させる作戦を実行する。
③上記②実現のために全社を挙げてサポートを行う。
④「制約条件」の改善に努め、ボトルネックの許容量を高める。
⑤「制約条件」の変化を常に監視し、継続的に改善を進める。
<具体的には>
もう少し具体的に表現するなら以下のようになるでしょう。
①ボトルネックの発見
工場で、原材料→第1工程→第2工程→第3工程→出荷というプロセスがあると仮定します。この中で、第2工程のある工作機械が旧型で、作業スピードが遅かったとします。
②③ボトルネックを改善
このケースでは第1部門、第3部門の作業スピードをいくら上げても、出荷量は増えません。そこで、第1部門、第3部門の作業スピードを落としてでも第2部門の工作機械をフル稼働させらえる状況を作り出す事に最優先で取り組みます。
④「制約条件」を解消
もし投資を行うなら、第2部門の工作機械の更新へ最優先で充当すべきでしょう。
⑤PDCAサイクル
そして、新型工作機械を第2工程て投入した後は、別の部署が新たなボトルネックとなるはずですので、これを常に監視し、改善していく必要があります。
<スルー・プット会計>
上記ボトルネックを発見・解消し、全体の流れをスムーズにしようとする試みを管理面・会計面からサポートするために考案されたのが「スルー・プット会計」です。
従来の伝統的な工業簿記・原価計算では、ボトルネックの発見やリードタイム、工程間の待ち時間、過剰在庫、納期管理といったものが反映できません。それどころか、固定費となっている間接費を材料消費高等の一定の基準により各工程へ無理に配賦するため、算出された原価が実勢を反映せずこれを基に生産管理の改善策を行うと誤った方向に行動しかねません。
そこで、スルー・プット会計では、(T)スループット (I)在庫と投資 (OE)業務費用 の3区分で経理を行い状況判断に役立てようというものです。
勿論、管理用の会計であって、財務諸表の作成等とは別物です。
<予備知識が必要かも>
本書前半は工場生産性改善の物語仕立て、後半が理論解説となっています。工場を舞台としているため、「リードタイム」「タッチタイム」「セル方式」「カンバン方式」「ロット」「バッファーサイズ」「有効稼動時間」等専門用語が多く登場します。工場生産に携わった経験のある方、もしくは工業簿記や原価計算の経験のある方でないと、内容を把握するのにちょっと苦労するかもしれません。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

2012年10月02日
フリーで働くと決めたら読む本
フリーで働くと決めたら読む本
中山マコト 著

<厳しいが良い本です>
私もサラリーマンから独立して今日に至っています。独立当時この手の本は何冊も読みましたが、久しぶりに厳しい良い本を見つけ、身が引き締まる思いがしました。以下本書の内容をご紹介します。なお本書は個人事業としての独立を念頭に書かれていますが、小規模な会社経営でも通用する内容だと思います。
<現在経験している仕事で独立する事が必須>
独立後の仕事内容は、会社で現在担当している業務、あるいは過去に担当した業務が原則です。
経験もない仕事を一人でやれる訳がありません。今の仕事は向いていないので・・・と他の仕事を探すなら独立という形態では無理です。
<会社に居るうちに実力を磨け>
独立すれば、厳しいビジネス社会の中で、何があっても自分の力で切り抜けていかなければなりません。自身にその実力があるか無いか、見極める必要があります。
「自身がその分野で会社を引っ張っていく存在であるかどうか」判断基準はこの辺りでしょう。それだけの自信がなければ、まだまだです。一生懸命働いて実力を磨きましょう。
<会社との関係は良好に>
会社は円満退社しなければなりません。会社在籍時に担当していた仕事と同じ仕事で独立するのです。仕事で関係する人は必ず重なり、噂はあっと言う間に広がります。直接関係ない第3者の顧客でも、会社とトラブルを起こして退職した人に仕事の依頼などしないでしょう。
従って、退職時のトラブルは厳禁です。また会社の顧客を取るのも論外です。
<広告宣伝は人脈頼り>
独立時の最大の問題は集客方法でしょう。大資本を操れる会社と違い、個人事業ではマスメディアを利用した広告宣伝は無理です。それどころか立て看板1つだってコスト消費額は馬鹿になりません。個人事業という形態では、集客は人脈頼りになります。従って人脈をいかに培うことができるかが独立の成否を握ります。
ホームページやブログなどネット系の媒体は、個人や小規模企業でも利用しやすいものです。しかし、ホームページやブログから直接お客様を引っ張るためには、それなりの資金投下が必要で、個人事業では難しいのです。
ネット系の媒体は、お会いして興味を持ってくれた方に後日見ていただくための2次的なものという位置づけになるでしょう。
<仕事・顧客は選べ>
個人は仕事のキャパシティー(取扱量)に限界があります。いや限界があると言うより、かなり小さなキャパシティーとなります。ちょっと評判が良くなり、知り合いづてに紹介が数件入ると、すぐ手一杯の状態になります。
会社在籍時の仕事のように「全てのお客様を満足させる」ことを目標には出来ないのです。自分が手がけられるのは、限られた一定のお客様だけです。だったら、どのお客様に対して仕事をすれば最も効果的なのか、選択しなければなりません。また、自分が手がける仕事の内容をさらに絞り込んでいく必要もあるかもしれません。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

中山マコト 著

<厳しいが良い本です>
私もサラリーマンから独立して今日に至っています。独立当時この手の本は何冊も読みましたが、久しぶりに厳しい良い本を見つけ、身が引き締まる思いがしました。以下本書の内容をご紹介します。なお本書は個人事業としての独立を念頭に書かれていますが、小規模な会社経営でも通用する内容だと思います。
<現在経験している仕事で独立する事が必須>
独立後の仕事内容は、会社で現在担当している業務、あるいは過去に担当した業務が原則です。
経験もない仕事を一人でやれる訳がありません。今の仕事は向いていないので・・・と他の仕事を探すなら独立という形態では無理です。
<会社に居るうちに実力を磨け>
独立すれば、厳しいビジネス社会の中で、何があっても自分の力で切り抜けていかなければなりません。自身にその実力があるか無いか、見極める必要があります。
「自身がその分野で会社を引っ張っていく存在であるかどうか」判断基準はこの辺りでしょう。それだけの自信がなければ、まだまだです。一生懸命働いて実力を磨きましょう。
<会社との関係は良好に>
会社は円満退社しなければなりません。会社在籍時に担当していた仕事と同じ仕事で独立するのです。仕事で関係する人は必ず重なり、噂はあっと言う間に広がります。直接関係ない第3者の顧客でも、会社とトラブルを起こして退職した人に仕事の依頼などしないでしょう。
従って、退職時のトラブルは厳禁です。また会社の顧客を取るのも論外です。
<広告宣伝は人脈頼り>
独立時の最大の問題は集客方法でしょう。大資本を操れる会社と違い、個人事業ではマスメディアを利用した広告宣伝は無理です。それどころか立て看板1つだってコスト消費額は馬鹿になりません。個人事業という形態では、集客は人脈頼りになります。従って人脈をいかに培うことができるかが独立の成否を握ります。
ホームページやブログなどネット系の媒体は、個人や小規模企業でも利用しやすいものです。しかし、ホームページやブログから直接お客様を引っ張るためには、それなりの資金投下が必要で、個人事業では難しいのです。
ネット系の媒体は、お会いして興味を持ってくれた方に後日見ていただくための2次的なものという位置づけになるでしょう。
<仕事・顧客は選べ>
個人は仕事のキャパシティー(取扱量)に限界があります。いや限界があると言うより、かなり小さなキャパシティーとなります。ちょっと評判が良くなり、知り合いづてに紹介が数件入ると、すぐ手一杯の状態になります。
会社在籍時の仕事のように「全てのお客様を満足させる」ことを目標には出来ないのです。自分が手がけられるのは、限られた一定のお客様だけです。だったら、どのお客様に対して仕事をすれば最も効果的なのか、選択しなければなりません。また、自分が手がける仕事の内容をさらに絞り込んでいく必要もあるかもしれません。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)
