2013年08月27日
はじめての投資大作戦
はじめての投資大作戦
内藤忍 著

<株式投資への参戦?>
株式投資や債券投資に興味のある方、興味の無い方、大きく分かれるところです。興味のある方の中には、日々の株価推移を見てデイトレーダーさながらに頻繁に売買を繰り返し、価格差を利用して利益を得ている方もいるでしょう。逆に興味の無い方(私もそうですが)は、日々全く関係なく生活を送っていると思います。
しかし、ここ1年ほどの株価の推移をみれば、新たに参戦を試みる方も多いのではないでしょうか。
日経平均株価 H24年8月末 終値 8,839円91銭
↓
〃 H25年8月26日 終値 13,636円28銭
<NISA制度の創設>
そんな折、税制面でも株式投資への参戦を促す新たな制度「少額投資非課税制度(NISA)」が創設されます。
制度の概要については、多くの証券会社がHPで解説してくれていますので、そちらに譲ります。
(私はこちらのHPが分かり易くて好きです→日本証券業協会 剛力彩芽のNISAラクラクWEB)
ポイントだけ記載しておきますね。
①一定の上場株式や投資信託等の配当金・売買益に対して非課税とする制度。
②証券会社等に専用の口座を開設し、その口座を利用して株式等の取引を行う。
③口座は1人につき1口座。
④新規投資を対象とし、毎年100万円までの投資を上限とする。(5年間で合計5百万円)
⑤2014年1月から取り扱い開始。
・・・・・・・・・・
といったものです。非常に少額の限定された制度ですので、政策としての目的は株式投資市場への新規参入者の誘導であることは明らかですね。
<本書について>
本書はNISAの本ではありません。内容的にはこれまで株式投資の経験の無い女子短大生が講師の先生のアドバイスを得て、児童保護施設の設立資金1千万円を10年間で作り出すストーリーです。
こちらは、長期間かけて投資を積み上げていくことでリスクを極力排除していくオーソドックスな投資方法を推奨しています。初心者にとってはまさに株式投資の王道でしょうね。ただしこのスタンスでの株式投資では、NISA制度の活用の効果はかなり限定的なのではないでしょうか。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

内藤忍 著

<株式投資への参戦?>
株式投資や債券投資に興味のある方、興味の無い方、大きく分かれるところです。興味のある方の中には、日々の株価推移を見てデイトレーダーさながらに頻繁に売買を繰り返し、価格差を利用して利益を得ている方もいるでしょう。逆に興味の無い方(私もそうですが)は、日々全く関係なく生活を送っていると思います。
しかし、ここ1年ほどの株価の推移をみれば、新たに参戦を試みる方も多いのではないでしょうか。
日経平均株価 H24年8月末 終値 8,839円91銭
↓
〃 H25年8月26日 終値 13,636円28銭
<NISA制度の創設>
そんな折、税制面でも株式投資への参戦を促す新たな制度「少額投資非課税制度(NISA)」が創設されます。
制度の概要については、多くの証券会社がHPで解説してくれていますので、そちらに譲ります。
(私はこちらのHPが分かり易くて好きです→日本証券業協会 剛力彩芽のNISAラクラクWEB)
ポイントだけ記載しておきますね。
①一定の上場株式や投資信託等の配当金・売買益に対して非課税とする制度。
②証券会社等に専用の口座を開設し、その口座を利用して株式等の取引を行う。
③口座は1人につき1口座。
④新規投資を対象とし、毎年100万円までの投資を上限とする。(5年間で合計5百万円)
⑤2014年1月から取り扱い開始。
・・・・・・・・・・
といったものです。非常に少額の限定された制度ですので、政策としての目的は株式投資市場への新規参入者の誘導であることは明らかですね。
<本書について>
本書はNISAの本ではありません。内容的にはこれまで株式投資の経験の無い女子短大生が講師の先生のアドバイスを得て、児童保護施設の設立資金1千万円を10年間で作り出すストーリーです。
こちらは、長期間かけて投資を積み上げていくことでリスクを極力排除していくオーソドックスな投資方法を推奨しています。初心者にとってはまさに株式投資の王道でしょうね。ただしこのスタンスでの株式投資では、NISA制度の活用の効果はかなり限定的なのではないでしょうか。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

2013年08月20日
経理の合理化
ここまでできる経理の合理化
児玉尚彦 著

<経理は最小限で>
会社を経営する「オーナー社長」の立場からすると、売上に直結しない間接部門の仕事は、コストをかけずに必要最小限の業務に留めたいと考えるのは当然です。限られた資金で商売を切り盛りしていくのですから、こういった考えが無ければやってはいけません。「経理」の仕事などは、この最たるものですね。
しかし、いざ銀行から借入れをしようとしたり、業務の認可等でお役所等へ決算書を提出する時には言われてしまいます。「おたくの会社、もうちょっと経理をしっかりしないとね!」 悔しい思いをされた社長さん方も多いのではないでしょうか。
<経営の把握と経理は別?>
理想を言えば、日々の経理をきちんとこなし、リアルタイムの試算表で経営状態をきちんと把握、日々の経営や取引判断に活用していくのが本来の姿です。しかし、冒頭で記載したとおり、小規模企業にはこのような事をしている会社はありません。怠けている訳でも、いい加減な経営をしている訳でもなく、資金面・人材面の理由で出来ないのです。
それでも、優れた社長さんは、試算表に頼る事なく、会社の状態を把握できています。おそらく、個々の取引ごとの粗利を把握しており、資金決済等も頭に入っています。いわゆる商売のセンスなのでしょうね。感心するのですが、逆にこういった資質がある方でなければ小規模企業の社長は務まらないのでしょう。
一方、大手企業で経験を積んだ後現職に就かれた2代目3代目の社長さんは逆パターンの方が多いのかもしれません。管理業務を重視しコストや時間をしっかりかけて、根拠資料やデータを作らせ、合理的な判断を行おうとします。こちらはこちらで立派です。でもそれが出来るのは、管理部門を支える事ができる「会社の余裕」の恩恵だと思うのです。
<経理の合理化>
「経理」の仕事って何でしょう?「伝票作成」「経費の精算」「領収書の整理」「月末締めの業者への支払い」・・・・なんて言うのが経理のイメージではないでしょうか?
本書前半では、これらの仕事を合理化・省力化するための手段として「小口現金」を廃止し、キャッシュレスにして経費精算を月1回にまとめて処理することを提案しています。単にまとめて伝票起票するのではなく、日常は従業員に立替払いをさせておき、月1回の精算を厳守させようというものです。「給料の支払だって月1回なのだから、立替経費の精算も月1回で充分」とのことです。
営業社員の出張時の少額経費の精算ならともかく、「他人」である従業員に日常的に経費を立替払いさせておくという姿勢は、私は同意しかねます。
<経理を合理化してデキル経理マンを育成>
失意の前半とは変わって、後半は私も賛成です。
単純作業である「伝票作成」「経費の精算」「領収書の整理」等を合理化し、手の空いた経理マンに何をさせるのか?
① 仕事が無くなったので退職してもらう。
② 営業職へ配置換え
③ 決算業務や経営分析・管理業務を担当させる。
答えは、小規模企業で今後の成長が見込めない会社なら①。成長企業であれば②を経由して③なのだそうです。
いきなり③はダメだそうです。本当に生きた③の仕事をするためには、会社全体の事を熟知し、経営者的な視点が必要になります。
従って、いままで経費の精算や領収書の整理をおこなっていた人材がいきなり③を担当しても、形式的に仕事を覚えるだけで社長が望むような仕事はしません。そこで②で他の業務をいくつも担当させた上で、③を担当させるべきだというのです。
・・・・素晴らしい・・・でもそんな人材に成長できたなら、もはや経理マンではなく次期社長では?
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

児玉尚彦 著

<経理は最小限で>
会社を経営する「オーナー社長」の立場からすると、売上に直結しない間接部門の仕事は、コストをかけずに必要最小限の業務に留めたいと考えるのは当然です。限られた資金で商売を切り盛りしていくのですから、こういった考えが無ければやってはいけません。「経理」の仕事などは、この最たるものですね。
しかし、いざ銀行から借入れをしようとしたり、業務の認可等でお役所等へ決算書を提出する時には言われてしまいます。「おたくの会社、もうちょっと経理をしっかりしないとね!」 悔しい思いをされた社長さん方も多いのではないでしょうか。
<経営の把握と経理は別?>
理想を言えば、日々の経理をきちんとこなし、リアルタイムの試算表で経営状態をきちんと把握、日々の経営や取引判断に活用していくのが本来の姿です。しかし、冒頭で記載したとおり、小規模企業にはこのような事をしている会社はありません。怠けている訳でも、いい加減な経営をしている訳でもなく、資金面・人材面の理由で出来ないのです。
それでも、優れた社長さんは、試算表に頼る事なく、会社の状態を把握できています。おそらく、個々の取引ごとの粗利を把握しており、資金決済等も頭に入っています。いわゆる商売のセンスなのでしょうね。感心するのですが、逆にこういった資質がある方でなければ小規模企業の社長は務まらないのでしょう。
一方、大手企業で経験を積んだ後現職に就かれた2代目3代目の社長さんは逆パターンの方が多いのかもしれません。管理業務を重視しコストや時間をしっかりかけて、根拠資料やデータを作らせ、合理的な判断を行おうとします。こちらはこちらで立派です。でもそれが出来るのは、管理部門を支える事ができる「会社の余裕」の恩恵だと思うのです。
<経理の合理化>
「経理」の仕事って何でしょう?「伝票作成」「経費の精算」「領収書の整理」「月末締めの業者への支払い」・・・・なんて言うのが経理のイメージではないでしょうか?
本書前半では、これらの仕事を合理化・省力化するための手段として「小口現金」を廃止し、キャッシュレスにして経費精算を月1回にまとめて処理することを提案しています。単にまとめて伝票起票するのではなく、日常は従業員に立替払いをさせておき、月1回の精算を厳守させようというものです。「給料の支払だって月1回なのだから、立替経費の精算も月1回で充分」とのことです。
営業社員の出張時の少額経費の精算ならともかく、「他人」である従業員に日常的に経費を立替払いさせておくという姿勢は、私は同意しかねます。
<経理を合理化してデキル経理マンを育成>
失意の前半とは変わって、後半は私も賛成です。
単純作業である「伝票作成」「経費の精算」「領収書の整理」等を合理化し、手の空いた経理マンに何をさせるのか?
① 仕事が無くなったので退職してもらう。
② 営業職へ配置換え
③ 決算業務や経営分析・管理業務を担当させる。
答えは、小規模企業で今後の成長が見込めない会社なら①。成長企業であれば②を経由して③なのだそうです。
いきなり③はダメだそうです。本当に生きた③の仕事をするためには、会社全体の事を熟知し、経営者的な視点が必要になります。
従って、いままで経費の精算や領収書の整理をおこなっていた人材がいきなり③を担当しても、形式的に仕事を覚えるだけで社長が望むような仕事はしません。そこで②で他の業務をいくつも担当させた上で、③を担当させるべきだというのです。
・・・・素晴らしい・・・でもそんな人材に成長できたなら、もはや経理マンではなく次期社長では?
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

2013年08月06日
税務調査リハーサル完全ガイド
税務調査リハーサル完全ガイド
あいわ税理士法人 編

<税務調査でどこを見られるか?>
外部の監査や、役所による定期的な検査を受ける特殊な業種以外の方は、「調査」や「検査」を受けるといった機会は殆ど無いと思います。唯一の存在が「税務調査」ではないでしょうか。
「税務調査とはどんなものか」については、以前「税務調査があるんです」の記事で記載しましたので、よろしければこちらをご覧ください。
今回は税務調査における調査官からの質問についての本です。
本書は、「リハーサル完全ガイド」という名称ではありますが、実際の税務調査を再現しているのではなく、税務調査で質問を受ける可能性が高い項目が勘定科目ごとに順番に記載されています。試算表の勘定科目の順番どおりの記載なので、読み物というより辞書のうような感じを受けました。(辞書のように厚い本ではありません)
<先ずは売上、次に仕入と現金>
小規模な法人や個人事業主への税務調査は、2日間程度の日程で実地の調査が行われることが多いようです。このうち、当初の半日くらいは、事業の全体像や商売の仕組みについて、社長からのヒアリングに費やされます。また、最終日の1~2時間は発見した問題点についての説明等に費やされます。実際の「調査時間」は極めて限られた時間内で行われます。このため、本書に記載されているように、勘定科目ごとに次々に質問が行われることはありません。
小規模な法人や個人事業主への税務調査では「計上された売上にモレは無いか」について重点的に書類等を確認する事が多く、次いで「仕入」(ボリュームは売上に対し適切か、資金決済はどのように行われているか)、最後に経費(社長の生活費が混入していないか)で調査終了となるケースが多いようです。
帳簿の正確性を確認するため、現在の手元現金と帳簿残高を確認したり、幽霊従業員(架空給与の計上)がいないかなどの確認も定番ですね。
<日常経理で注意すべき点>
本書は税務調査の再現という観点からは少しリアリティーに欠けると思いますが、逆に勘定科目ごとに整理されているため一読しておくと、日常経理において注意すべき点がよく分かり、経理担当者のレベルアップにも繋がると思います。
税務調査について具体的に知りたい場合は、本書よりは「税務調査があるんです」(同じあいわ税理士法人さんの著書です)をお勧めします。
また、私は小規模企業や個人事業主の税務調査を念頭に記載しましたが、中堅~大手企業の税務調査は調査の進め方や時間のかけ方も変わります。本書はどちらかと言えば、中堅~大手企業の税務調査のケースの方が役立つかもしれませんね。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)

あいわ税理士法人 編

<税務調査でどこを見られるか?>
外部の監査や、役所による定期的な検査を受ける特殊な業種以外の方は、「調査」や「検査」を受けるといった機会は殆ど無いと思います。唯一の存在が「税務調査」ではないでしょうか。
「税務調査とはどんなものか」については、以前「税務調査があるんです」の記事で記載しましたので、よろしければこちらをご覧ください。
今回は税務調査における調査官からの質問についての本です。
本書は、「リハーサル完全ガイド」という名称ではありますが、実際の税務調査を再現しているのではなく、税務調査で質問を受ける可能性が高い項目が勘定科目ごとに順番に記載されています。試算表の勘定科目の順番どおりの記載なので、読み物というより辞書のうような感じを受けました。(辞書のように厚い本ではありません)
<先ずは売上、次に仕入と現金>
小規模な法人や個人事業主への税務調査は、2日間程度の日程で実地の調査が行われることが多いようです。このうち、当初の半日くらいは、事業の全体像や商売の仕組みについて、社長からのヒアリングに費やされます。また、最終日の1~2時間は発見した問題点についての説明等に費やされます。実際の「調査時間」は極めて限られた時間内で行われます。このため、本書に記載されているように、勘定科目ごとに次々に質問が行われることはありません。
小規模な法人や個人事業主への税務調査では「計上された売上にモレは無いか」について重点的に書類等を確認する事が多く、次いで「仕入」(ボリュームは売上に対し適切か、資金決済はどのように行われているか)、最後に経費(社長の生活費が混入していないか)で調査終了となるケースが多いようです。
帳簿の正確性を確認するため、現在の手元現金と帳簿残高を確認したり、幽霊従業員(架空給与の計上)がいないかなどの確認も定番ですね。
<日常経理で注意すべき点>
本書は税務調査の再現という観点からは少しリアリティーに欠けると思いますが、逆に勘定科目ごとに整理されているため一読しておくと、日常経理において注意すべき点がよく分かり、経理担当者のレベルアップにも繋がると思います。
税務調査について具体的に知りたい場合は、本書よりは「税務調査があるんです」(同じあいわ税理士法人さんの著書です)をお勧めします。
また、私は小規模企業や個人事業主の税務調査を念頭に記載しましたが、中堅~大手企業の税務調査は調査の進め方や時間のかけ方も変わります。本書はどちらかと言えば、中堅~大手企業の税務調査のケースの方が役立つかもしれませんね。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)
