2012年11月30日

無料ビジネスの時代

無料ビジネスの時代   吉本佳生 著





<無料が溢れる時代>
「無料ビジネス」一定の品物やサービスを無料で提供し、集客・広告宣伝することで、全体としては利益を生み出そうとするビジネススタイルの総称です。

某有名ハンバーガーチェーン店でコーヒーの無料券を配布したり、駅前で無料のティッシュペーパーを配ったりするのがこれですね。携帯電話本体価格0円というのも、或る意味無料ビジネスです。


<他の商品やサービスの購入で全体としてはプラス>
コーヒー券を無料で配布しても、それで来店した方の一定の割合の顧客は、別の有料の商品を併せて注文します。あるいは、これまで来店した事の無い顧客であれば、これをきっかけに今後来店してもらえる機会があるかもしれません。次回以降の来店時はプラスの収益が見込まれますね。

携帯電話だって、本体価額0円でも2年間通話料金を支払ってもらえるなら、トータルではもうけがでるのでしょう。


<代金は別の人が支払う無料ビジネス>
代金を第3者である別の人が払ってくれるタイプの無料ビジネスもあります。インターネットの無料ビジネスはこのタイプですね。例えばこのブログ、私は無料で、このブログを開設し、記事を投稿しています。ご覧になる方ももちろん無料で見ることができます。

ではブログのサーバー維持コスト等はどなたが支払っているのか?
文章のまわりでチカチカしている←↑→↓この方々(広告主様)です。

①「売り手」(e-shizouka)はきちんと収入を確保している。
②「買い手」(私・ブロガーの皆様)は無料で商品やサービスを手に入れている。
③「スポンサー」(広告主様)は自社に都合の良い何か(広告等)に対し納得してお金を支払っている。
なんか、皆がHappyで良いですね。このタイプのビジネスを他にも上手く活用できたら面白いかもしれません。
私個人的には将来性・発展性を秘めているように思います。


<本書について>
本書は、一定の商品やサービスを無料化して集客し、いかに他の商品の売上を上げて利益を確保するのか、その仕組みについての考察がメインでした。小規模企業の無料化ビジネスの活用のヒントになるのでは、と期待を込めて読んだのですが、ちょっと視点が違ったようです。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)





※最後にご報告を
 12月~3月にかけ、わたしどもの業界は繁忙期を迎えます。年末調整~確定申告ですね。普段は閑古鳥の鳴いている我が事務所も、ちょっと苦戦かも・・・という訳で、定期的に記事投稿してきたこのブログもしばらくの間、投稿数を制限せざるを得ません。どうかご了解ください。

  


Posted by 書架の番人 at 00:45営業・販売

2012年11月27日

相続が危ない!

相続が危ない!
平林亮子 監修





<来るか相続税大増税>
相続税の増税が計画されているようです。これは、平成22年12月発表の税制改正大綱に一旦盛り込まれた内容なのですが、東北大震災の影響で法制化されず、今日に至っています。消費税の税率引き上げと同じですね。

消費税の方は、ご存知のとおり条件付きながら本年になって法制化されましたが、相続税の方はまたしても先送りされました。本来であれば、平成24年12月の税制改正大綱に再度盛り込み、3月国会で法制化という運びなのでしょうが、今回衆議院の解散総選挙があります。場合によっては再度の政権交代もありえますので、今回の税制改正大綱にこのような大きな改正が盛り込まれるかどうかは疑問です。


<増税の内容>
現在のところ新案の発表はありませんし、法制化されてもいませんので、どうなるかは不明です。
平成22年12月発表の税制改正大綱に盛り込まれていた内容は以下のとおりでした。

①基礎控除の縮小 
 従来 : 5千万円+法定相続人数×1千万円
 改正後: 3千万円※+法定相続人数×6百万円(※訂正しました。すみません。)

②死亡保険金非課税枠の縮小
 従来 : 500万円×法定相続人
 改正後: 500万円×法定相続人のうち次のいずれかの者
      ・未成年者 ・障害者 ・被相続人と生計を一つにしていた者

③税率引き上げ
 最高税率 50%→55%へ (累進課税の45%と55%の税区分の新設)


<本書について>
本書は雑誌の別冊という位置づけであり、「話題」になる部分のつまみ食い的な内容になっています。文章も法律や税法の解説本というよりは、雑誌の記事のような文章です。その分読みやすく、興味を引かれるというメリットもありますね。
内容は上記の増税の話から始まり、相続税の計算方法の概略や使えそうな特例措置の説明、親族間でもめないための事前準備や遺言書の書き方、相続で揉めた事例など様々な角度から「相続」についてポイントが書かれています。

「相続」や「相続税」に興味を持った方が相続について知るきっかけを提供してくれる本です。


<ご注意>
相続税の改正・増税は、現段階では決定事項ではありません。また平成24年12月に発表が見込まれる税制改正大綱についても、現段階では内容は全くわからない状況です。ご注意ください。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)



  


Posted by 書架の番人 at 00:45税金

2012年11月23日

儲かる飲食店の数字

儲かる飲食店の数字
河野祐治 著





<間もなく忘年会シーズンですね>
11月も後半となり、商店街はクリスマス&年末商戦真っ盛りといった感じですね。
12月になると忘年会も多くなるのではないでしょうか。
今回は、飲食店の経営を数字で考える本です。


<3年後の生存率2~3割の厳しい業界>
飲食店は競争も激しく、また食材・家賃・人件費とコストもかかるため、経営は非常に大変だといわれています。開店から3年後の生存率は20~30%、10年後の生存率は10%とも言われています。

それゆえに、売上の動向や食材・人件費等のコスト管理をしっかりすべきなのですが、商売の性質上、仕事が大変で、経営者は毎日多忙を極める一方、運営主体自体は小規模な事業者が多いため、なかなか数字を利用した経営管理まで、手が回らないのが実態です。


<参考になる簡単な指標>
しかし、大雑把であっても、大体のお店運営の目標値は是非把握しておきたいものです。本書が示す飲食店経営の指標を挙げておきます。

・食材+人件費≦売上の60% (食材+人件費をFLコストと呼びます)
・家賃≦売上の10%  (食材+人件費+家賃をFLRコストと呼びます。FLR≦売上高の70%)
・食材の在庫は、3営業日分。(月間で10回転させる)
・借金は月間売上高の3ヶ月分程度までならOK。4ヶ月分で警戒水準。6か月分で危険水準。

店を長く運営されているベテランの社長さん・店長さんには当たり前の指標かもしれません。


<品揃えで参考になるクロスABC分析>
品揃えの選定も難しいところです。コスト面では売れ筋商品に絞りたいところですが、集客面では
幅広い品揃えが有利に働きそうですね。本書では、品揃えに「クロスABC分析」を用いる方法を紹介しています。

1.売上額基準
①商品別に売上高の多い順に並べる。
②多い方から順に総売上の70%に達するまでの商品をA、次の20%をB、少ない方の10%をCとグループ分けする。

2.粗利益基準
①商品別に粗利益の多い順に並べる。
②多い方から順に総粗利益の70%に達するまでの商品をA、次の20%をB、少ない方の10%をCとグループ分けする。

3.商品の位置づけの確認
商品ごとに、上記1、2のグループ記号を比べ、商品の位置づけを客観的に明確化する。A-Aなら売れ筋かつ稼ぎ頭商品、C-Cなら廃止候補商品、B-Aならアピール不足商品といった具合です。

ただし、数値化しきれない情報、商品の意義等もあるので(例:ファミリー向けレストランにおける「お子様ランチ」等)注意が必要です。


<お店ごとの特殊事情も>
商売ですので、数字のみで割り切れるものでは無いと思います。また、扱う料理や客層、立地によっても状況は変わるでしょう。しかし、おおよその参考値を頭に入れた上で運営にあたると心強いと思います。


(静岡市立御幸町図書館所蔵)





  


Posted by 書架の番人 at 00:45経営

2012年11月20日

会社の買い方教えます。

会社の買い方教えます。
三宅卓 著





<意外と身近なM&A>
M&A、企業の買収・合併・営業権譲渡などのことを指します。地道に物づくりや営業に励む中小企業にとっては馴染が無く、別世界の話のように思われがつですが、意外と身近でこのような事が行われています。


<売りたい事情・買いたい事情>
身近なM&Aは以下のような意図によるものです。

(売りたい)
・経営者が高齢化し、子息に引き継ぐ意思が無い。従業員や取引先の事を考え、会社は存続させたい。
・業界の先行きに不安があり、経営が悪化する前に手じまいたい。
・資金繰りがつかず倒産の危機だが、商売自体の将来性は明るいので資金力のあるオーナー
 社長(会社)を探している。

(買いたい)
・経営多角化で新事業の基礎となる会社を買収し、早期に事業を確立させたい。
・同業社を買収し、地域シェアを拡大して大手に対抗したい。
・自社製品の仕入先会社・製造会社又は販売先会社を買収し、利益率を高めたい。

当事者は自身が考えている事が「M&A」に該当するとは気付かないケースも多いようです。


<本書について>
本書は身近な中小企業のM&Aについてやさしく解説した、入門書のような位置づけの本です。前半で、オーナー社長の「売りたい事情」「買いたい事情」を説明し、後半では買収の具体的な進め方について、概略を説明しています。

M&A実務の技術的な解説は少ないので、専門書としての使い方はできませんが、全体を俯瞰した記述になっており、売り手・買い手それぞれの立場や考え方が記載されているので、M&Aに興味を持った中小企業のオーナーが最初に読むのに適した本です。

中でも、会社の値段の算定方法の解説(純資産価額方式+当期利益3~5年分の営業権代金)や、売り手の節税策として売却代金の一部を退職金として支払う手法などの解説は、専門家からすれば当然のノウハウであるかもしれませんが、説得力があり良い解説だと思います。

また後半の「会社はどのように買うのか」の章は、買い手側からみた買収手順を順番に解説してあり、内容は大雑把ですが、それゆえ全体の流れを把握するのに適しており、専門書とは違った良さがあると思います。

(Amazon.comにて購入)



  
タグ :MA合併買収


Posted by 書架の番人 at 00:45経営

2012年11月16日

パートアルバイト100%戦力化講座

パートアルバイト100%戦力化講座
佐野裕二 著





<慢性的な人手不足>
小さな飲食店や小規模事業所など、大抵の場合いわゆる適正な人員を確保できていません。人手不足の分は店長や社長が人の2倍3倍働いて補っているのが現状です、

資金的に余裕が無いので社員やアルバイトの雇用を抑えているのが実情ですが、そればかりでも無いようです。「雇ってもすぐ辞めてしまうので、教えている時間が無駄」「思うような人材がいない」という声をよく耳にします。


<店長・社長の器量不足>
アルバイトが思うように働いてくれない、元気や気力がなく惰性で仕事をしている感じ、すぐ辞めてしまう。本書によれば、これらは、「アルバイト側」よりも雇用側(又は職場のリーダー)に問題があるケースが多いそうです。要するに、上手く「使いこなす」器量に欠けているため、せっかく応募してきたアルバイトを活かせないと言うのです。


<従業員やアルバイトにも心配りを>
では、どのように対応すればよいのでしょうか。本書のメインはここです。初めからこちらの要望に即応できるようなアルバイトは存在しないと考え、「育てる」事を重視するのです。

①応募面接時にできるだけ素直そうな人を選ぶ。人物像や考え方を探ろうと長い面接をしても無駄。
②当初から7回までの勤務では戦力化は期待せず職場の仲間に馴染ませる事を優先する。
③場当たり的な教育ではなく、仕事内容を区切って1つ1つしっかり教えていく。
④ステップごとの目標をしっかり与え、本人のやる気を引き出す。
⑤社長・店長は雇用主として上から目線で接するのではなく、大切なスタッフをフォローする役割であると認識する。
⑥単純に欠員が出たら補充をするのではなく、学生アルバイトの場合には、卒業等のスケジュールを考慮し、店全体の人員計画・育成計画を練る。

ちょっと大雑把ですが、本書が示すのはおおよそこの様な趣旨です。しかし・・・店長・社長は、お客様に気を使い、お店の運営に気を使い、従業員に気を配り・・・と休まることがありませんね。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)




  


Posted by 書架の番人 at 00:45その他

2012年11月13日

なぜ、いい税理士を顧問にすると、銀行はお金を貸したがるのか

なぜ、いい税理士を顧問にすると、銀行はお金を貸したがるのか
広瀬元義 著





<資金繰りの本です>
変わった題名の本ですね。私自身20年ほど銀行員をやっていました。正直なところ、この本の題名は好きになれないのですが、内容は気になります。

本書は、前半で会社の資金繰りの大切さを説き、中盤で銀行との付き合い方を解説、後半は資金繰り・銀行融資に税理士活用を勧めるという構成となっていました。



<賛同しかねる記述も>
資金繰りはとても重要ですし、日頃から銀行と良好な関係を築くことも大切です。そして、経営に税理士を活用しようというお話も大歓迎なのですが、「それは違うでしょ」と賛同しかねる記述も散見されました。

~例えば~
・銀行マンの稼ぎ・・・一先の融資額600万円×担当先数50×金利2%=年間600万円
 (1件あたりの融資額が低すぎますし、調達金利が全く考慮されていません)

・経理の完全外注化・・・銀行マンからみると第3者の目が行き届き正当な会計が行われている
 (経理を自社でできない会社は、他人に頼まなければ自社の経営状態を把握できない会社では?)

・決算書を赤字にしない方法・・・・例えば減価償却を止める・・・良い税理士なら粉飾せずに黒字にする方法を提案・・・
 (これはやってはいけません。銀行員だって減価償却のチェックぐらいします!)
 (そもそも、会計の手法により赤字を黒字に見せようという姿勢自体が問題では?)

せっかく、資金繰り~銀行対応等良いお話が書いてあるのに、少し残念です。



<融資を引き出せるのは経営者の姿勢と熱意>
担当する税理士の違いで、融資の可否が分かれるのか? 私はそんなことは無いし、あって欲しくないと思います。

小手先の技術で見栄えの良い決算書を作る事に労力を裂くよりも、融資の可否にもっと直接的に影響する事があります。それは経営者の「姿勢」であり事業への「熱意」です。

①自社のビジネスモデル(儲けを生み出す基本的仕組み)を明瞭に説明する。
②今回の借入れに係る資金需要がなぜ生じるのか、明確にする。
③将来の事業の展望とその収益から生じる返済余力を合理的に説明する。
④将来の事業の進展に向け、実際に従業員一同一丸となって取り組んでいる姿勢を見せる。

以上の事を銀行にきちんと説明できれば、融資の可能性はぐっとあがるでしょう。税理士が手助けすべきはそのお手伝いだと思います。事前に社長と打ち合わせを持ち、銀行に対し①~④を説得力ある説明ができるよう準備を行うのです。

多くの場合、融資の可否は自社の将来を左右します。「良い税理士なら見栄えの良い決算書を・・・」など他力本願にならず自身で正面から取り組みたいものです。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)




  


Posted by 書架の番人 at 00:45財務管理・資金繰り

2012年11月09日

小さな会社のネット集客超改善バイブル

小さな会社のネット集客超改善バイブル
藤巻直樹・塚原明彦 共著





<集客力こそ会社の力>
商売をやっていると、お客様・仕入先・出入りの業者等様々な方と関わりがうまれ、相手ごとに自分と色々な力関係が生じます。こちらが少し無理を言っても聞いてもらえる相手、逆にこちらが先方の無理に付き合わなければならない相手など様々ですね。ではこの力関係は何から生じるのでしょう?

私は、商売での立場の強さとは、突き詰めれば「集客力」ではないかと思います。集客力が強ければ、強気の商売が可能ですし、弱ければ現在の顧客を繋ぎ止めるため、無理難題を言われても従わざるを得ません。対顧客であれ、対仕入先業者であれ同じ原理が働くでしょう。


<ホームページの活用>
しかし、有名どころの大手メーカーや大型小売店ならともかく、一般的な中小企業が他を圧倒する「集客力」を身に付けることは本当に困難です。広告宣伝に使える資金は限られていますし、商品開発や個性的な店舗作りなどにも限界があります。そこで誰でも思いつくのがホームページです。作成時に多少の費用がかかりますが、維持管理コストは非常に低く抑えられます。・・・・問題は見てもらえるかどうかですが・・・・



<限定的な集客力でいい>
「集客力」といっても、中小企業はそれほど大きな集客力を身に付ける必要はありません。
自社が販売(あるいは受注)できるキャパシティーには限りがありますから、そのキャパシティーをコンスタントに充足するだけの「集客力」で十分なのです。例えば小規模の住宅リフォーム業者さんであれば、毎月新規の顧客を100人集める集客力など必要ありません。毎月5~10件の顧客を獲得できる集客力があれば十分やっていけるでしょう。

ホームページの活用による集客も、ネット社会の成熟に伴い圧倒的に資金力のある大手優位になっています。しかし「限定的な集客力」で良いと割り切れば、案外敷居は低くなるかもしれません。


<本書について>
題名のとおり、中小企業・個人事業主がホームページを活用した広告を行うためのアドバイス本です。
以下本書に記載されているアドバイスの要約です。

1.ホームページは新規顧客獲得に特化したものにする。

2.ホームページでの宣伝は、特定の商品・サービスに絞る。

3.ホームページの内容だけに気を配るのではなく以下の点に留意する。
  ①ホームページへの顧客の導入
   (リスティング広告とSEO対策)
  ②顧客ニーズに訴求するわかりやすいホームページの内容作り
   (ホームページの内容)
  ③興味をもった顧客からの問い合わせへの対応や当方からのアプローチの方法
   (パンフレットやアポイント)

4.アクセス解析を利用し、常にホームページを改善していく。

多くを期待せず、ほんの少しでも「集客力」の増強に繋がれば良いですね。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)



  


Posted by 書架の番人 at 00:45マーケティング

2012年11月06日

平成24年分 年末調整のしかた

平成24年分 年末調整のしかた   国税庁





<今年もこの季節になりました>
先日、税務署から分厚いA4封筒が届きました。中身はこの冊子「年末調整のしかた」でした。
従業員を雇用している全ての事業所に、毎年無料で配布されます。
(税務署へ取りに行けば誰でも無料でもらえます)
会社で総務や人事の仕事に従事されている方は馴染みのある冊子ですね。


<年末調整とは>
年末調整とは、サラリーマンの方の1年間の所得税計算の精算です。所得税は毎月の給料から給与額に応じた金額が天引きされていますが、これはあくまで「仮徴収」に過ぎません。1年間の総給与所得に対して所得税を再計算し、これまで「仮徴収」した所得税と精算を行うのです。この際、「生命保険料控除」「地震保険料控除」「寡夫・寡婦控除」「住宅借入等特別控除」といった毎月の給与天引き所得税では考慮されなかった項目を織り込んで計算するので、一般的には「年末調整」の結果お金が戻ってくるケースが多いのです。年末のうれしいお小使いですね。

なお、2つ以上の事業所からお給料をもらっている方は、確定申告が必要です。来年の2月16日~3月15日に忘れずに手続きをしましょう。

<「生命保険料控除」の改定にご注意を!>
今回の年末調整では、生命保険料控除が大きく改定されています。
改定内容についてはこちらを参照下さい。→国税庁HPより





<復興特別所得税>
税務署からの分厚い封筒には「平成25年分源泉徴収税額表」も同封されていました。平成25年1月以降のお給料から所得税を天引きする場合の徴収額の一覧表です。平成25年1月から、いよいよ「復興特別所得税」が課税されることになります。これにあわせて給与天引き額が増加されます。それほど大きな増額ではないので、気付かないかもしれませんが、皆さんいよいよ「復興特別所得税」を払うのですよ!

東北の震災から1年半と少し、危険性が指摘される静岡に住む身としては他人事とは思えません。あのような惨事はもう起きませんように。


<ご注意>
今回は源泉所得税に関するお話を記載しましたが、読みやすさを優先したため、一部に正確さを欠いた表現となっています。実務対応にあたっては、小冊子「年末調整のしかた」や国税庁HP等で正しい取り扱いをご確認下さい。


(静岡税務署より配布)



  


Posted by 書架の番人 at 00:45税金

2012年11月02日

新人OLつぶれかけの会社をまかされる

新人OLつぶれかけの会社をまかされる
佐藤義典 著





<イタリアンレストラン再建のためのマーケティングのお話>
本書は「つぶれかけの会社をまかされる」という題名ですが、債務整理やリストラの話ではありません。大手旅行代理店から転職したばかりの売多真子さんが、会社の1部門であるイタリアンレストランの立て直しを任されるお話です。
本書は、物語中のレストラン立直しの具体目標を「売上の増加」「顧客数の確保」と定め、「マーケティング」の初歩を解説しています。

初歩的な内容ではありますが、私は個人的にはこの本、とても気に入りました。現場感覚があると言うか、地に足がしっかりついているのです。それゆえしっかりとした説得力があります。



<本書から学ぶ事>
初歩的でシンプルな内容ですが、以下の大切さを学ぶことができます。

1.マーケティングは現場感覚を重視する
小規模な店舗等のマーケティングは、人口分布や世帯数等のマクロ的な情報から絞り込むのではなく、身近な顧客の求めるものを肌で感じ取り、それに応えるような現場感覚を重視したものでなければ機能しない。

2.セグメンテーションは「ベネフィット」で括れ
セグメントで目標顧客を区分する場合、性別・年齢別・収入別・地域別などで区分しがちだが、顧客が求めるベネフィット(便益)の種類で区分する事が本来の姿。顧客がどうしたいのか、「使い方」や「求める物」別に括ると考えると分かり易い。

3.3つの差別化軸
顧客の求める物が明確になったらそれに沿った差別化を行う。差別化は次の3つの軸がある。
  (M・トレーシー、F・ウィアセーマ氏の理論より)
  ①手軽軸-------早い・易い・便利
  ②商品軸-------高品質・新技術・高級感
  ③密着軸-------個々の顧客ニーズに個別対応
この3つは互いに相反する要素が多く、全てを満たすことはできない。基本的にはこれらのどれかに絞る必要がある。
例えば、高級感のあるお店に一部だけ安売り商品を置いたり、割引チケットを配布しては高級感を失う。安さ速さを売りにする店で、顧客別の趣向に合わせて商品・料理を作っていては、スピーディーに商品を提供できないし、価格でも他店に対抗できない。

  
4.具体化のための4P
コンセプトを明確にしたらそれを実務に落とし込む。この時、次の4Pを意識する。
 ①Prodact(売物・商品)②Promotion(広告宣伝・販売促進)
 ③Place(販路・販売チャネル)④Price(価格)
これら全て、お店のコンセプトの基に一貫性をもって行う必要がある。



<分かっていても、できていない>
いずれも基本的で当たり前の事ですが、コンサッルタントの勝さんいわく「皆んな頭では分かっていても、実践できているお店は殆ど無い」のが実情です。

私自身も独立の際は、ターゲット層やコンセプト等を色々考えましたが、今あらためて自分のHPを見てみると、見事に一貫性を欠いていますね。時間を見つけてコンセプトやサービス内容をリニューアルしていこうと思います。

息抜きのつもりで読んだ1冊ですが、得る物のある良い本でした。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)



  


Posted by 書架の番人 at 00:45マーケティング