2015年02月03日

相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル

相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル
曽根恵子 著

相続発生後でも間に合う完全節税マニュアル



<相続税法改正の施行>
反響の大きかった一昨年の相続税法改正が、この1月から施行されています。

雑誌等では、一般のサラリーマン家庭でも都心部の住宅をお持ちの場合課税の対象となってくるケースが報じられていましたが、静岡ではあまり影響が無いのかもしれません。


<先ずは相続税の試算を>
「相続対策」の相談をしたい。というお話はよく聞きます。しかし、お話を少しお聞きすると、ご自分としては何をどうしたいのか、そもそもの方向性が全く定まっていないケースが多いように感じます。

「考えるべき点が多過ぎて、どこから考えを整理すればよいか分からない。」ということもあるでしょう。

そこで先ず、法定相続分を各人が相続したと想定して、相続税が全員分でいくらかかるのか簡単に試算することから始めてみてはいかがでしょう。
もちろん、相続と相続税の話は本質的には別物です。税金対策を優先した相続対策は本末転倒なのだと思います。

でも、先ずは相続税がかかるのか、かからないのか。一応の目安をつけることは必要だと思います。
相続税が課税されない、あるいは少額だという話になれば、税金対策という観点はもはや論点からは外れます。

課税対象となるケースでも、概算を把握した上であれば、他の論点も考え易くなるでしょう。

また、計算をする中で、どんな相続財産があって、それぞれの評価額がいくらなのかも明確になるので、他の論点を整理するための準備としても効果があります。


<相続の論点は4つ>
相続において論点となるのは大別して以下の4つだと思います。
①相続財産の分割割合についての各人の公平感
②分割し難い相続財産(一体をなす不動産等)の分割方法
③相続税課税の低減
④相続税を支払うための資金繰り

相続税概算の計算をし、相続財産・債務とその評価額を計算した上で上記4つの観点で自家の問題をそれぞれ箇条書きに書き出してみると、相続対策で何をすべきか、方向性が見えてくるのではないでしょうか。


<節税策なの?>
本書でいくつかのパターンに分けて「節税策」が紹介されています。辛口な表現で恐縮ですが、これらは「節税策」なのでしょうか?
「小規模宅地の特例」と「広大地評価の特例」を適用し、相続財産の評価額を引下げ、「特例」を用いずに計算した場合よりも数千万円税額が下がります・・・という話なのですが・・・・
適用条件に合致しているなら当初から「特例」を用いて計算するのが当たり前であって、この比較を「節税効果」というのは少々虫がいいのではないでしょうか。

とはいえ、一定のケースでは単純な評価より大幅に評価額を引き下げられるという、「制度の紹介」としては、とても有用な本だと思います。


<売って評価減>
路線価による評価額が実態より高い場合、鑑定評価による価額をもって相続の申告を行う事があります。ただし、土地の鑑定評価は鑑定士や評価手法により振幅が大きいため、税務調査等でモメるケースが多いと聞きます。

本書で紹介されている手法の一つに申告期限までに「実際に売って」しまい、その売買価額をもって相続時の評価額とするというものがあります。あるいは申告期限後であっても、売却による金額が確定したら、更正の請求により相続税を取り戻せる。というものです。

確かに、実際の第三者間売買取引の事実があれば、税務署も文句のつけようが無いでしょうね。
この辺は「相続税法」だけ勉強していては出てこない発想で、実践経験のたまものでしょう。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)

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Posted by 書架の番人 at 08:07 │税金

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