2013年09月10日
「アベノミクス」超入門
90分でわかる日本一やさしい「アベノミクス」超入門
永濱利廣 著
<アベノミクス効果、実感してますか?>
自由民主党安倍政権が誕生して10ヶ月ほどになります。政権誕生以来、経済政策「アベノミクス」への期待感から日経平均株価は上昇を続けています。大手企業では、この夏のボーナスが良かったというお話も聞こえてきます。しかし、地元の小規模企業や商店では現在のところ「アベノミクス」効果を実感できるような売上の増加は確認できていないのではないでしょうか。
<インフレ?・デフレ?>
「アベノミクス」は緩やかなインフレ状態を持続することで、経済を発展させる政策です。我々の身近な感覚で言えば、「インフレ」は物の値段が上がります、デフレなら下がります。これが日本経済の発展とどう関係するのか、本書では易しく解説しています。
「インフレ」は物価が上がりますが、賃金も上がり消費衝動も刺激されるため、消費が拡大し経済は発展傾向となる。逆に「デフレ」は物価が下がり、賃金も低下傾向となるので消費は縮小・より激しい値下げ競争となり、コスト削減・更なる賃金の低下という悪循環に陥る。
要約するとこんな感じでしょうか。・・・理解が足りなかったらすみません。
<実質的な所得は増えるのか?>
国家経済を論じれば、正論なのでしょうが、個人の視点で考えた場合は必ずしも「緩やかで持続的なインフレ状態」が全員をHappyにする訳ではないと思うのです。
インフレ状態が続けば賃金が上がるという相関関係は分かりますが、個人の視点で見た場合インフレ率を超えて賃金の上昇が無ければ、実質的には所得は減少と同じです。また、タイムラグの問題もあるでしょう。賃金上昇よりも物価上昇の方が先行しますので、その間はやはり実質的な所得の減少状態となってしまいます。
<損をする人・得をする人>
また、貯蓄や借入金との関係で損・得も生じます。物価変動は裏返せば「お金」の価値の変動ですから、
インフレ状態の継続・・・・物価上昇・・・・・貯蓄は実質的に目減り、借金は実質的に軽くなる。
デフレ状態の継続・・・・・・物価下降・・・・貯蓄は実質的増加、借金は実質的に重くなる。
本来はこうならないよう、「金利」が変動して調整作用が働くのでしょうが、これを政策的にいじったら、バランスは崩れます。
結果的に個人レベルで見ると損をする人・得をする人がいるのではないでしょうか。
さて、このような変動期に自分はどのように立ち回るべきか、商売をなさっている方の多くは悩んでおられるはずです。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)
永濱利廣 著
<アベノミクス効果、実感してますか?>
自由民主党安倍政権が誕生して10ヶ月ほどになります。政権誕生以来、経済政策「アベノミクス」への期待感から日経平均株価は上昇を続けています。大手企業では、この夏のボーナスが良かったというお話も聞こえてきます。しかし、地元の小規模企業や商店では現在のところ「アベノミクス」効果を実感できるような売上の増加は確認できていないのではないでしょうか。
<インフレ?・デフレ?>
「アベノミクス」は緩やかなインフレ状態を持続することで、経済を発展させる政策です。我々の身近な感覚で言えば、「インフレ」は物の値段が上がります、デフレなら下がります。これが日本経済の発展とどう関係するのか、本書では易しく解説しています。
「インフレ」は物価が上がりますが、賃金も上がり消費衝動も刺激されるため、消費が拡大し経済は発展傾向となる。逆に「デフレ」は物価が下がり、賃金も低下傾向となるので消費は縮小・より激しい値下げ競争となり、コスト削減・更なる賃金の低下という悪循環に陥る。
要約するとこんな感じでしょうか。・・・理解が足りなかったらすみません。
<実質的な所得は増えるのか?>
国家経済を論じれば、正論なのでしょうが、個人の視点で考えた場合は必ずしも「緩やかで持続的なインフレ状態」が全員をHappyにする訳ではないと思うのです。
インフレ状態が続けば賃金が上がるという相関関係は分かりますが、個人の視点で見た場合インフレ率を超えて賃金の上昇が無ければ、実質的には所得は減少と同じです。また、タイムラグの問題もあるでしょう。賃金上昇よりも物価上昇の方が先行しますので、その間はやはり実質的な所得の減少状態となってしまいます。
<損をする人・得をする人>
また、貯蓄や借入金との関係で損・得も生じます。物価変動は裏返せば「お金」の価値の変動ですから、
インフレ状態の継続・・・・物価上昇・・・・・貯蓄は実質的に目減り、借金は実質的に軽くなる。
デフレ状態の継続・・・・・・物価下降・・・・貯蓄は実質的増加、借金は実質的に重くなる。
本来はこうならないよう、「金利」が変動して調整作用が働くのでしょうが、これを政策的にいじったら、バランスは崩れます。
結果的に個人レベルで見ると損をする人・得をする人がいるのではないでしょうか。
さて、このような変動期に自分はどのように立ち回るべきか、商売をなさっている方の多くは悩んでおられるはずです。
(静岡市立御幸町図書館所蔵)
Posted by 書架の番人 at 08:12
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