2012年05月18日

監査法人の原点

監査法人の原点     小笠原直 著

監査法人の原点



会計は従来、恣意性の排除と比較可能性の確保を非常に厳格に行ってきました。

しかし、税効果会計が導入された頃から、次第に「将来の予測」が随所の規定に現れるようになり、当期利益の計算に影響を及ぼすようになってきています。

公認会計士の仕事も、従来の「事実を正しく記録・表示しているか」という観点に加え「企業が行った将来の予測が妥当なものか」という事にまで踏み込む必要がでてきました。

しかしこの判断は非常に難しい事で、どうしても保守的になりがちです。

本書では、この保守傾向が昨今行き過ぎてしまいがちで、これが続けば公認会計士の存在価値の低下に繋がるだろうと懸念しています。

公認会計士は、将来の予測の妥当性の判定をしっかりできるノウハウを持ち、果敢にリスクに立ち向かう高度な知識労働者でありたいとしています。

私は公認会計士ではありませんが、上場企業の経理担当者として長い間監査の場に立ち会ってきました。

現場で感じていたことがズバリ書かれており、清々しく読めた1冊です。

(戸田書店静岡本店にて購入)



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Posted by 書架の番人 at 08:14 │会計

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