2016年12月10日

ブラック企業に勤めております。

ブラック企業に勤めております。
要 はる 著

ブラック企業に勤めております。



<ブラック企業>
世の中、法令遵守やコンプライアンスを重視する風潮ではありますが、ブラック企業はなかなか無くなりません。
対顧客に対してブラックなのか、従業員に対してブラックなのか、色々な方向性があるようです。中でも昨今話題になっているのは対従業員に対してブラックな企業です。「自爆営業」なども時々話題になりますし、過酷な労働条件が問題となるケースもあります。某超大手広告代理店の報道は誰もが知るところでしょう。


<判断基準には個人差も?>
明らかに法令違反をしているケースは論外ですが、そうでなくとも「ブラック」と言われるケースはあります。
営業にはっぱをかけすぎたり、人材育成に熱意を注ぎすぎると、受け手から見ると「我が社はブラック」と言われかねません。私の知っている昭和の時代では、「就業時間中は仕事をする時間、仕事を覚えるなら他の時間でやれ」とか「明日の仕事の準備は自宅でしてこい」などと言われたものです。(それが良いとは思っていませんョ)上司や先輩からは罵倒されるのが当たり前、作った書類は引き裂かれる事もめずらしくはありませんでした。今だったら「OUT」ですね。

でも、そんな経験をした私でも思うのです。上膳据え膳で仕事を教えてもらおうというのは違うのではないか。仕事のノウハウはある程度のハングリー精神を持って掴み取るものだ・・・・・・私もブラックでしょうか。


<猛烈社員を日本から一掃する>
某国の首相のお言葉です。労働を平準化することで雇用を生み出そうという狙いは理解できますが、個人的には少し悲しい気持ちになりました。従業員に「猛烈社員」を強要してはいけませんが、中には猛烈に働きたい人も居るのです。あるいは性格上、中途半端が許せなくて気付けば猛烈社員的に働いてしまう人も居るのです。どうかそういう人まで「一掃」しないでいただきたい。・・・・私はブラックでしょうか?


<ブラック企業だけど・・・憎めない面々>
すみません、久々の投稿で関係ない事を書き過ぎましたね。本書の株式会社B社のK支店は小規模な地域広告を取り扱う会社。朝から支店長の怒声が響きます。従業員も超個性的な面々。そんな所へ25歳の佐倉夏美(主人公)さんは半年前に事務員として入社しました。
冴えない一般的な女性事務員という設定で物語ははじまりますが、彼女、なかなかの凄腕事務員です。顧客からのクレーム、営業マンのミス、社内不正・・・発生する問題を次々にねじ伏せていき、読み手に爽快感すら感じさせます。
本の題名は「ブラック企業に勤めております。」ですが、労使関係や労働問題を取り扱った小説ではありません。

我が事務所にもこんな事務員が一人居てくれたらなぁ・・・

(丸善新静岡セノバ店にて購入)

ブラック企業に勤めております。




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Posted by 書架の番人 at 08:14 │経営

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