2013年09月17日

安売りするな!価値を売れ!

安売りするな!価値を売れ!
藤村正宏 著

安売りするな!価値を売れ!



<低価格販売の罠>
商売では、他と同じ商品を安くすれば必ず売れます。目の前の商品がドンドン掃けていきます。そして大量に仕入が発生し、商売の充実感を味わうことが出来ます。・・・その時だけ・・・・。   そして後から後悔するのです。手元に残った利益はごく僅か、それどころか店舗の維持費など間接費を引くと赤字だったりします。さらには、大量の商品仕入で運転資金が膨らみ資金繰りが逼迫・・・なんてオマケまで付いてきます。


<価格競争とは一線を引く>
だから、価格競争に巻き込まれない戦略で商売をすべき。商品やサービスに付加価値や独自性を付けて・・・これはどの本にもよく書いてある事です。でも、商品やサービスに付加価値や独自性を付けるにはどうすればよいのか?これが出来ないので、結局は価格競争に走らざるを得ないのでしょう。分かっていても、このアドバイスを活かすことが出来ないのです。


<身近な「独自性」の考え方>
本書ではこの「独自性」「付加価値」の付け方を身近な例を交えて易しく解説しています。それは、その商品の使用効果の解説を付ける事だったり、目を引くPOPで使い方を解説する事だったり、店主の人柄や性格を前面に出した広告だったり、と誰でも簡単に出来る事ばかりなのです。


<伝えなければ分からない>
本書では、商品やサービスの利用価値・使用による効能をしっかりとお客様に伝える事の大切さを説いています。売り手側では当たり前だと思っている事も、買い手側では意外と知らずそのため「商品の価値」を正しく理解してもらえないケースも多いのです。特にその商品やサービス自体の説明よりも、それが生み出すベネフィットについての説明が大切なようです。


<それだけ?>
えっ?それだけ?そんなの「付加価値」でもなんでも無いのでは?とお思いの方も多いと思います。そのとおりです。そもそも、そんなにすごい付加価値なんて誰も付けられるはずは無いのです。ほんのチョットだけ、ほんの一工夫。この積み上げこそが商売ではないでしょうか。


<久々に出会ったお金を生む1冊?>
ブログ開設時のご挨拶で「ビジネス書にはお金を生み出す価値が詰まっている」というお話をしましたが、この本はまさに直接的にそれを感じさせてくれる本でした。上記のとおり、それは大きなお金に化けるものではありません。ほんのチョトだけの気付き。これを元にした創意工夫の積み上げが他店よりほんのチョットだけ多くの利益をもたらすことでしょう。

私も、もうチョットだけ頑張ってみたくなりました。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)

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Posted by 書架の番人 at 00:03 │営業・販売

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