2015年04月28日

つぶれない会社には「わけ」がある

つぶれない会社には「わけ」がある
林總 著

つぶれない会社には「わけ」がある



<同窓会で事業経営を語り合う>
読み始めて気付いたのですが、この本は昔一度読んだ本でした。しかし、このブログの履歴を確認すると載っていないようですのでもう一度読んで載せることにしました。
内容は50歳を過ぎた「おじさん・おばさん」が同窓会で自分のこれまでの事業について語り合う内容です。


<失敗談を教訓に>
キャシュフローの重要性を忘れ、在庫を広げすぎて失敗した人。M&Aでデユーディリジェンスを軽視し失敗した人。脱税で新聞沙汰になりながら再起した人、専門性を捨て経営に専念することで成功した人等様々ですが、主に失敗談が記載されその要因を記述することで、アドバイスをしています。もちろん全て架空のお話ですが。


<成功の法則>
本書の要約が本書後半で「成功の法則」として記載されていたので、備忘のため書いておきます。
①こだわりを捨てろ。自身の専門性や経験・価値観に囚われると、自由に考えることができない。
②キャシュフロー重視。在庫や設備は投下資金が一時的に姿を変えたもの。できるだけ早く現金化して滞留させない。
③マネージメントの強化。事業をシステマチックに捉え、「お金を産み出すシステム」を構築する。自身の力ではなく「システム」として機能する組織を作り上げる。
④引き際を考える。高齢化すると考えも硬直化する。また世の中は変化し続けており、次第に自分の経験や価値観は通用しなくなる。


<時間の要素を取り入れた経営>
利益を上げ、キャッシュを得るためには、できるだけ「粗利益率」の高い仕事をする必要がありますが、本書ではこれに「時間」の概念を組み入れることの大切さをアドバイスしています。

粗利益6,000円のエクステサロンと粗利益9,000円の美容室では、後者の方が良い商売に見えますが、所要時間がエクステサロン40分美容室100分だとすると優位性は逆転します。

同様に、客待ち時間や準備時間、顧客訪問の移動時間も考慮する必要があります。 

この発送は「会計」では見えてきませんね。客単価や粗利益率だけを追っていると誤ります。

既読本の2度目の読書となってしまいましたが、再読した意味はあったと思います。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)


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Posted by 書架の番人 at 08:07 │経営

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