2015年02月28日

幻想曲

幻想曲
児玉博 著

幻想曲



<ソフトバンクのドキュメンタリー>
ソフトバンク社長の孫正義氏の半生を記録したドキュメンタリーです。

「ビジネス書」の分類には入らないかもしれませんが、前回ご紹介した「弁護士ドットコム」の元栄氏が「影響を受けた本」として挙げていたので探してみました。少し前の本なのできっと図書館にあるはず・・・と思ったら、案の定ありました。でも5階ビジネス書コーナーではなく4階の「人物・伝記」の書棚に置かれていました。


<読み応えのある本>
最近、ビジネス書の中でも柔らかな本ばかり読んでいたので、本書の文体はとても堅く感じました。それはそれは、岩のような硬さです。
でも読み進めると不思議と頭に入ってくるのです。きっと著者の文章力が高いのですね。

 平易で柔らかなビジネス書ばかりを贔屓していた自分に少々反省しました。こういう堅い文章を書ける力、そしてそれをしっかり受け止める読書力を持つ人材を育て後世に伝えていく事も大切ではないかと、本気で考えた次第です。


<ダイナミック&ドラスチック>
本書は決して孫社長を賛美するための本ではありません。むしろ少し批判的な立場に立っているように思えます。
それでもなお、孫正義氏の優秀さとダイナミックさが充分に伝わってきます。

差別を受けた幼少時代、高校1年で日本ではダメだと考えアメリカへ渡る行動力、学生時代に翻訳機を作りシャープへ売り込む大胆さ。そしてそもそもソフトバンクとはどういう経緯で設立され何をしていた会社だったのか。最終的にはどうして投資銀行のような業務を行うようになったのか。ネットバブルの時代に何があったのか。孫氏がまさに日本を動かしている人物の一人であることがよく分かりました。

終盤には「日本債券信用銀行」の買収の話にあたり、有名政治家や日銀のエリート、経済界の動きまでが絡んできます。「ワリシン」なんて当時話題になりましたね。


<凄すぎて参考になりません>
あまりにも優秀でダイナミックな動き・・・凄すぎて参考になりません。

そう感じてしまう時点で私は「ダメな人間」のかもしれませんね。現に本書に影響を受け、成功している「弁護士ドットコム」の元栄氏のような方も居るのですから。

私は性格的にも、足元を固めながら少しづつ成長を目指すタイプの仕事の仕方をしています。
お客様にも同様なアドバイスをしてしまう事が多いのですが、本書を読んで、ある程度ダイナミックに動かないと仕事というのは成功しないものかも知れないと感じました。

(静岡市立御幸町図書館所蔵)

幻想曲



~私事で恐縮ですが、以前から取り組んでいたホームページの作り替えがようやくできました。代わり映えしない・・・と思われるかもしれませんが、今回のホ-ムページは、スマホ・タブレット対応版です。スマホで見ても画面が崩れません・・・・たぶん・・・・。ご笑覧いただければ幸いです。~

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Posted by 書架の番人 at 08:09 │経営

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